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大国への卑屈な外交

2019-01-24 07:43:02 | 日記

さんざん期待を持たせながら、1ミリも前
進しなかった「北方領土」交渉。

安倍首相はプーチン大統領と25回目の会
談となった。

そもそも今回の発端は、昨年9月のウラジ
オストク開催の「東方経済フォーラム」で、
プーチン大統領が「ちょっと思いついたの
だが」として、突然に前提条件なしに「平
和条約」を結ぼうと提案されてからだ。

このとき安倍首相は、反応しなかったと外
国報道機関でいわれた。

そして「二島先行」から「二島プラスアル
ファ」の報道がひろがった。

いわゆる「二島決着論」であった。

足元をみられた安倍首相は、プーチン大統
領から「長い時間がかかる」とロシア国内
の世論を背景に、事実上「二島」さえ無視
された格好になった。

結局、安倍首相の「選挙の前に成果を」と
前のめりの姿勢だけが際立ったことになる。

安倍首相の「国際的道理」にたった原則的
な姿勢さえ投げ捨てた無原則な領土交渉が、
浮きぼりになった。

アメリカのトランプ大統領、ロシアのプー
ン大統領に対して、隣国の韓国への態度
はあ
まりにも違いすぎる。

ひと言でいえば「大国への卑屈」としか映
ない。

マスコミ報道も国民に期待をもたせる「浮い
た報道」が多すぎたのでは?
(安倍首相を持ちあげすぎ!)

「二島決着」という主権を切り売りする卑屈
姿勢はやめるべきだ。

第2次世界大戦の戦後処理の大原則「領土不
大」の基本に立ち戻るべきであり、国際的
道理
にたった、国際世論の支持を得ての交渉
こそ、
前に進むことができるのではないか。
この間の教訓とすべきだと思う。

 

1月18日に発表した日本共産党の統一地方選の政策から
6)日ロ領土問題――戦後処理の不公正をただす立場で交渉を
 安倍首相は、「日ソ共同宣言を基礎に平和条約交渉を加速する」とのべています。自らの任期中に日ロ領土問題に「終止符を打つ」と繰り返しています。
 首相の方針を歯舞、色丹の「2島先行」と見る向きもありますが、「2島で決着」――歯舞、色丹の返還で領土問題を終わりにし、国後、択捉などそれ以上の領土要求を放棄することにならざるを得ません。それは歴代自民党政権の方針を自己否定し、ロシアへの全面屈服になります。こうした〝売国外交〟は絶対に許されるものではありません。
 安倍首相は、「70年間、領土問題が動かなかった」と強調しますが、戦後、日本政府は、ただの一度も、国際的道理に立った領土交渉をしていません。日ロ領土問題の根本には、米英ソが1945年の「ヤルタ協定」で、「領土不拡大」という第2次世界大戦の戦後処理の大原則を踏みにじってソ連への「千島列島の引き渡し」を決め、それに縛られて日本政府が1951年のサンフランシスコ平和条約で「千島列島の放棄」をしてしまったことがあります。戦後処理の不公正をただし、全千島の返還を正面から求める道理ある立場にたってこそ、領土交渉の打開がはかれます。
――「秘密交渉」をやめ、領土交渉に臨む政府の立場を国民に説明することを求めます。
――歯舞、色丹の「2島返還」で領土問題を終わりにしようという動きは、絶対に認められません。
――領土問題の解決にあたっては、①中間的な友好条約の締結による歯舞・色丹の返還、②千島列島の返還を内容とする日ロ平和条約の締結という段階的解決を求めます。