「単コロ」、「オーバーナイト」と聞いて、
すぐわかる人は、かなり自治体財政に詳し
いといえる。
それぞれ「単年度ころがし」、「一夜貸し」
の略である。夕張市では「飛ばし」ともい
われていた。
総務省が、2年前に自治体財政への「締め
付け」ともいえるものを出している。
こちら→
夕張市の破たんから10年。各メディアで、
報道されている。しかし、その多くは市の
責任ばかりを追及するもの。国や北海道の
意図的ともいえる責任回避はあまりにもひ
どいといえる。
釧路市においても、他会計との貸し借りが
あった。市立病院37億、下水道92億、魚
揚げ場29億という金額が当時あった。
夕張破たん後、総務省から解消するよう指
示が出ていた。
私が議員になった当時は、「これは借金で
あり大きくならないようにチェックすべき」
と教えられていた。
財政運営上「適度な規模」は許されなくな
った。
そして、もう一つの借金、予算編成段階で
の借入(繰り入れ)も厳しく指摘されてい
る。
釧路市も合併後、大変な時期があった。
(当時の資料から私が作成したもの)
3市町合併後の予算作成で、50億円不足
が発生した。
この時は、多くの基金(貯金)から借りま
くって、予算の「フタ」を閉めた。
先ほどの総務省の資料の11ページに、単
コロ、オーバーナイト以外として、
3.基金の繰替運用
基金から一般会計に会計年度を越える繰替
運用を行っている事例が見受けられるが、
本来ならば資金不足が出ているにも関わら
ず、資金不足として認識されていない。
という指摘がある。(上の釧路市のグラフ)
確かに不正常であるが、あまり締め付ける
と、財政運営上の柔軟性が失われていく。
総務省は、予算削減を大命題として進めて
いる。
地方自治体として、あまりの不正常なもの
は正していかなければならない。締め付け
すぎて、住民の福祉の後退を引き起こして
はならない。
国、道とともに、市財政の監視は重要であ
る。