5日付け朝日に「学習記録3000億円以上」、「米、流用恐れ事業中止も」の記事が掲載された。
コンピューターを利用した学習システムであるが、Aさんがどこでつまずき、どう理解したか、事細かに成長過程を記録できる。それが数十万人のビッグデータとして統計処理され、最適な問題解決プロセスを導き出せる。ところがAさんの記録は残る。Aさんの成長過程、能力、問題点、病歴などすべて把握され、それが人間の評価に使われれば恐ろしいことになる。採用する企業としても、ノドから手が出るほどほしい情報であろう。
人間にランクをつける。これを生涯にわたって使われれば、これほど非人間的なことはない。
コンピューターと人間、これは資本論の「機械と労働」の関係をみればよくわかる。
有名な言葉でもある。
「機械は、それ自体として見れば労働時間を短縮するが、資本主義的に充用されれば労働日を延長し、それ自体としては労働を軽くするが、資本主義的に充用されれば労働の強度を高くし、それ自体としては自然力にたいする人間の勝利であるが、資本主義的に充用されれば人間を自然力によって抑圧し、それ自体としては生産者の富をふやすが、資本主義的に充用されれば生産者を貧民化する」（資本論第13章第６節機械によって駆逐される労働者に関する補償説）
含蓄のある言葉である。
機械をコンピューターと置き換えれば、意味が分かると思う。
利潤第１主義の資本主義経済、とりわけ現在は単なる儲けではなく、「ボロ儲け」にむかって衝動的に行動しているのが現代の大資本である。中小企業さえ、大企業の支配に甘んじることに。
大企業の「民主的規制」こそが求められている。
これが政治の役割である。
ところで、2045年問題がある。AIの発達によるシンギュラリティ（技術的特異点）のこと。
このAIが資本主義的に使われることになると・・・・・
やはりぞっとする。
追記 数学破壊兵器（WMD）はこちら ⇒
ＦＢ、Twitterなど、なぜ無料なのか考えたことがあるだろうか。
コマーシャルを載せているからだ。
それも書き込む内容のデータを集計し、何に興味・関心があるかがよくわかる。それに相応しいコマーシャルをアップすればよいのだ。無差別のコマーシャルよりは相当の確率で売れるとのこと。
そして、書き込みはビッグデータとして蓄積される。
自分の生活を知らないところで蓄積されていると思うと、怖いですね。
私はＦＢ、Twitterは、参加しないと決めている。