呑む気オヤジ/蔵王山麓蓬莱庵便り

蔵王山麓暮らしのオヤジの日記。合唱も映画もドライブも温泉も、たまには俳句も・・・😄

20歳(はたち)の君へ

2007-08-01 | 家族のこと
20歳(はたち)の誕生日、おめでとう!心から祝福する。
君が雷雨のさなかに産声をあげてから、もう20年が経ったことになる。
最初に病院に駆け付けて、新生児室に入り君を抱き上げたとき、あまりの軽さにびっくりした。
医者が「ちょっと血液が濃くて要注意です」などと言われ心配したけど、その後はすくすくと育ったね。
くりくりした瞳でいつもニコニコ笑っている愛想の良い赤ん坊だった。
どこに行っても「可愛い赤ちゃんねぇ」と言われ、僕には本当に自慢の息子だった。

そんな君が成長するにつれて、僕の思うように成績が上がらなかったり
多少不器用で工作がうまくできなかったりしたときに
僕はなんであんなにきつく君をたしなめたのだろう。
「なんでこんなことができないんだ!」
子供だからできなくて当たり前だし、得手不得手だってある。
それなのに僕は、君の多少の不器用さが気になって仕方がなかった。
あの頃から君はあまり積極性がなくなってきたし、あきらめが早い子供になった気がする。
それにいつも僕の顔色を窺うようにもなった。
僕は今でも、ものすごくそのことを後悔している。
僕の、感情の赴くままの叱咤にびくついて、涙を流す君の顔を思い出すと
僕の胸は張り裂けんばかりになる。
今君はどこまで覚えているか分からないが、心から謝りたいと思う。

でも君は立派に成長した。
中学では卓球部を選んで、しっかり続けたね。
大学に入った今でも続いているんだから「あきらめが早い」なんて言えない。
本当に大したものだ。
これからの人生は、まさに君が切り拓くものだ。
もう僕に遠慮などせず、いろいろなことに挑戦して貰いたい。
そして決して悔いることのない人生を過ごして欲しい。
だってこれからが本当の意味で、自分で創る自分自身の人生なのだから。
お母さんが2カ月前に逝ってしまい、寂しい思いをしていることだろう。
でもその後、家のこともよくやってくれている。本当に感謝している。
君の20歳の誕生日を家族全員で祝えなかったのは返す返すも残念だが
これも自分の人生に、天から与えられた試練と思うしかない。
これからは残った家族で力を合わせてやって行こう。
そして君にはいずれ幸せな家庭を築いて欲しい。
それがお母さんへの親孝行、恩返し、お母さんを安心させる一番の道だ。

君のこれからの人生に光栄あれ!僕は心から祈念する。

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