お母さんへ
しばらく間が空いてしまいました。
正式な宣言は出ていないけど、ようやく梅雨が明けたようです。
このところ毎日が暑く、子供たちもヒイヒイ言っています。
さっきエアコンをつけました。
今日は月命日だね。
2カ月か…。「もう」というべきか「まだ」というべきか、よく分かりません。
お母さんを家族で見送ったのは随分前のことのような気もするし
入院していた病院に毎日通ったのはついこの前のような気もする。
この2カ月間にいろいろなことやってきたよ。
お母さんが亡くなってすぐ翌日には葬儀場と打ち合わせして、バタバタと通夜と告別式を済ませた。
その後は、役所回りや銀行、保険の手続きなどであっという間に10日の忌引休暇が終わったな。
そして仏壇や位牌選び、四十九日法要、墓地と墓石の決定…、やることはいくらでもあったよ。
人間が一人亡くなるということは、こんなに大変なことかと思った。
それでもまだ2カ月しか経っていないんだ。
2カ月前はお母さんは病院のベッドにいて、僕らと話したしご飯も食べたし
歯もちゃんと磨いたし、父さんが帰るときには手も握り返してきたよね。
そんなお母さんがもういないということは、まだまだ実感できないところがあります。
このところ保険の解約とか健康保険証からお母さんの名前を抜いたりとか、いろいろ手続きもやっています。
この前は会社の端末で身上異動の電子申請をやりました。
さすがにお母さんの名前の横に「病気死亡」、日付を「5月27日」と入れるのは辛かったなぁ。
ちょっと涙が出たよ。本当にお母さんはいなくなったんだ、って実感させられた。
それでも不思議なもので、やっぱり少しずつお母さんのことを思い出す時間や回数が減ってくる。
人間なんて因果なもんだね。
でも大丈夫だよ、忘れないって。
父さんもYuもWaもちゃんと毎日お母さんにお線香をあげて、話し掛けているでしょう?
ただ前みたいに仕事をしていても電車の中でも買い物していてもお母さんを思い出す、というのは少なくなったかな。
仕方ないよね。それだけお母さんと一体化してきたということかもしれない。
四十九日も過ぎました。
仏教では、四十九日が過ぎると死者の魂は冥土に行くって言われるけど、どうなんでしょう。
お骨もまだ家にあるし家族のことも気になるだろうから、お母さんはまだこの辺に居るのかな。
新座のおばあちゃんは、まだお母さんがそばに居るって言うんだよ。
父さんは、残念ながら鈍感で霊感もないので良く分かりません。
そばに居るのなら、サインでもいいから知らせて欲しいです。
いつもそばに居ると信じるだけでは、心もとなくて寂しいです。
またまた長くなりました。では、また手紙を書きますね!
ippoより