ロッキー・ザ・ファイナル (特別編)20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパンこのアイテムの詳細を見る |
この映画も、どちらかというと「食わず嫌い」的に観ていなかった。
それにしても、今頃?というDVD観賞が多いね。
「ロッキー」シリーズは、実は今までもあまりちゃんと観ていない。
TVの洋画劇場のような番組で放映されたのを観たぐらいか。
第1作公開がなんと1976年(日本は翌年)、僕が大学入学の年だ!
本来最後の作品だった?第5作だって1990年公開だ。
それが16年ぶりに復活したんだから、みんなビックリだね。
大方の前評判が「何を今更、老ボクサーのサクセスストーリーなんて観たくない!」というものだったのでは?
僕も、特にロッキーファンでもないからあまり関心がなかったが、それでもそう思った。
今度も「一応観ておくかな」程度の興味でしかなかった・・・。
いやぁ~、やっぱり観てみるもんですねぇ!
ストーリーは当然分かりきっているものだ。
中年のオヤジが、昔の栄光を忘れられず夢に再チャレンジ。
オジサンだって頑張れば、その気になれば、こんなにやれるんだぞぉ~!
基本的には想像した通りのストーリーだった。
しかし!観ていて、やっぱり引き込まれる。カッコイイ!オジサンもやるなぁ!!
最愛の妻エイドリアンを「女性のがん」で亡くしたロッキー。
妻の命日には赤い薔薇の花を墓石に手向け、いつも置いてあるイスに座り、いつまでも語りかける。
でも命日なのに一人息子は母の墓地には現れない・・・。
レストランの経営は順調だが、妻を亡くしてからの毎日は生きる目標、支えを失ったようで味気ない。
愛する息子は、偉大な父親と自分の不甲斐なさに挟まれて、つぶれそうになり素直になれない。
悶々とした感情が、ロッキーの体の中に澱のように溜まってゆく。
このままでは自分はダメになる、なんかやらなくちゃ!!
そうだ、またボクシングをやろう、地元のちっちゃな大会でいいんだ、ボクシングをやるしかないよ!!・・・
そしてあのお馴染みのトランペットの「パーパーパカパーパカパンパンパン・・・」のファンファーレ的前奏が鳴り響き、トレーニングが始まる!
お決まりの博物館前のランニング、生卵がぶ飲み、過酷な筋トレ。
そしてラスベガスのリング上では打っては打たれての大興奮の試合だ!
僅差で敗れはしたが、ロッキーは大満足。
観客の割れんばかりのロッキーコールに見送られて、完全燃焼で会場を後にする・・・。
いやぁ、涙が出るねぇ。カッコイイねぇ。頑張っているねぇ。
ロッキーがエイドリアンの墓の前でイスを引っ張り出し座り込むシーンは、本当によく分かる。
僕も妻のお墓がもっと広ければ、天気のよい日はビニールシートでも持っていって、座り込んで一緒の時間を過ごしたいと思う。
東屋や休憩用の小屋があるので、そこに昼飯を持ち込んで暫く過ごしたこともある。
一緒にいてやりたいんだよね。だっていつも一人じゃ可哀相だ。
胸の中がいつも淀んでいて、それが晴れないのも同じ。
妻が亡くなってもう9ヶ月、さて僕はこれからの人生をいかに過ごしていくべきか・・・。
PS)
映画はやっぱり映画館で観たい。
「パイレーツ・・・」もそうだったけれど、家のTVじゃ画面も音も迫力が伝わらない。
やっぱりホームシアターセットを買おうかなぁ。