ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2018.11.21 採血・レントゲン後腫瘍内科診察、ハーセプチン204回目(3倍量再開15回目)、アリミデックス続行に

2018-11-21 22:08:22 | 治療日記

 昨日、夫は夜歯科クリニックの予約が入っており、「夕飯を待ってもらうと出かけるのが遅くなるから前泊直行でいいよ」と言われていたので、すっかりそのつもりで荷物を持って出勤した。ところが、勤務終了後、忘れ物に気づき、一旦帰宅する羽目に。自業自得とはいえトホホであった。しかも、お昼を摂ったお店にまだおろしたてのお気に入りのハンカチを落としてきてしまい、確認しに寄ったものの、届いていませんねということで、これまたトホホであった。そしてなんだか急に腹痛も始まる。

気を取り直して病院最寄り駅に近いホテルに向かった。行きの車内で柚木裕子さんの「ウツボカズラの甘い息」(幻冬舎文庫)を読み始めたら面白くて頁を繰る手が止まらなくなった。到着駅に着くや否やお腹を壊す。夕食を摂らないわけにも行かないので、駅ビルで暖かい麺を頂いたけれど、久しぶりに食後ミヤBM錠のお世話になった。さすがに食欲がいまいちで、完食は叶わず。
チェックイン後、お腹を温めるべく早めに入浴。少し本の続きを読みながら過ごす。安眠ピロースプレーのおかげか疲労困憊か、なんとかお腹は落ち着いたかな、と思うか思わないかのうちに寝落ちしてしまった。

 明け方1回お手洗いに起きるまでに6時間近く眠っており、さらにあと2時間寝直せた。8時間睡眠である。モーニングコールが鳴り、朝ヨガをしながらゆっくり身支度をする。夫にモーニングLINEを入れ1階のレストランへ。こわごわと朝食を摂り、新聞を持って部屋に戻った。やはりまだお腹が緩いので、アリミデックスにプラスしてミヤ錠を。朝の連続テレビ小説を視、チェックアウトして病院へ向かった。

 いいお天気だ。今日は日中暖かくなり、小春日和という予報。通院日はどうもお天気が悪い日が多いので、いいお天気だと素直に嬉しく、足取りが軽くなる。単純なものだ。それでも、ただでさえ憂鬱な場所に行くわけだから、あれこれ気持ちをアップさせる条件は整っていた方が良い。

病院に到着し、IDカードを通し、採血の受付番号を取る。51番。かなり混雑しており、17分待ちとあった。態勢を立て直し、昨日の本の続きを読み始める。室内に入り、待ち時間通りの時間に順番になった。今日は涼やかなお名前の、お上手な看護師さん。ふと名札を見ると、名字が変わっている。「あら、おめでとうございます・・・ですか?」と言うと「ありがとうございます」とのこと。待ち時間にホットパックで温めておいたので、チクリともせずにフル検査の5本採血が無事終わった。抜針も全くストレスフリー。昨日のツキの無さはリセットされたようで、ほっとする。

 止血しながら2階レントゲン受付へ。すぐに案内され、中廊下へ移動。こちらもほとんど待たずに呼んで頂く。今日は予め撮影がわかっていたので、ブラトップ着用で検査着は要りませんと申し出る。
今日も正面と側面からの2枚。順調に撮影が終了して、再びエスカレーターで1階の腫瘍内科へ移動。
 まだそれほど待合椅子には人がいない。席を確保してから、受付へ。月初めなので保険証のチェックも終えてまた読書に没頭した。

 550頁ほどの文庫。帯には「こんな私にしたのは誰?主婦が落ちた甘美な罠―。戦慄の犯罪小説、たちまち重版!!」とある。なるほどプロローグから興味を引かれる。登場人物が交互に章立てされ、それらが絡まりながら加速度的に一つに繋がって行く面白さ。どんどん引き込まれる。どこからが真実でどこからが主人公の妄想なのか。ラスト間際にまさか・・・という衝撃の事実が明かされる。女優の松井玲奈さんが解説を書いておられるが、その顛末を知ってから再読すると、なるほど、と思う書きぶりだという。映画化されても面白いだろうと思うし、彼女が演ってみたいという女性刑事もとても魅力的だった。

 小一時間ほど待ちながら、ずっと集中して本を読んでいたが、そろそろ中待合へどうぞの番号が出るかな、と思って血圧測定。100-66、脈拍は75。戻るとタイミングよく、中待合に入れることになった。Kwさんが「薬変わってどうでしたか」とヒアリングに見えて、「関節痛などはありませんが、胸骨のあたりがとても痛んで薬を飲みました。肩こりもひどくて。今は落ち着いていますが・・・」とご報告。「先生にお伝えしますね」とのこと。
 それから30分ほどして先生がお顔を出された。

 ご挨拶して椅子に座ると、「あれ、風邪ですか」と鼻声に気づかれる。「風邪は葛根湯を数日飲んでもう大丈夫です。おかげさまで、久しぶりのホルモン剤、関節痛も出ずでしたが、飲み始めて数日後にやけに骨が痛み、ロキソニンを2度、3度飲んでも足りずコデインを何度か飲みました。大丈夫な日もありますが、気圧の関係、お天気の関係で痛みます。眠気はありますが、今までのような気持ち悪さもだるさも出ないので、やはりホルモン剤は楽です。インフルエンザの注射も無事済ませました。お腹も昨日の夜久しぶりに壊しましたが、基本ミヤBM錠も飲まずにすんでいます。手袋はまだ爪や皮膚が弱いのでしていますが、赤みと痛みは大分軽減しています」とご報告。

「そうでしたか。ホルモン剤は最初、何かドカンと(副作用が)出ることもあるけれど(大丈夫で)よかったです。」と仰る。そして、レントゲン画像をPCで見せてくださる。「右肺下部の腫瘍が一回り大きくなっていますが、それ以外のここやここ、左のここは不変です。」とのこと。確かに右下は白い影の部分が前回より大分膨らんでいる。側面からの画像ではあまり変わっているようには見えず。先生曰く、まあ3週間なら想定内なのだそうだ。
 採血の結果も副作用と思われる数値は出ていないとのこと。そして、5月から上昇を続けていた腫瘍マーカーCA15-3が7ヶ月ぶりに1割弱下がっていた。

当初はホルモン剤を始めると、直後に一度上がることもあると言われていたので、「不思議ですね」と言うと、「よくわからないですね、でもまあ大丈夫そうなので、続行しましょう」とのこと。念のため他の数値を確認してみたが、なんと白血球は5,900、好中球も3,900あるという。いままで3,000台、1,000台だったというのに(抗がん剤をやめると)こんなに回復するんですね、と言うと、「まだまだ若いということですよ」などと仰る。いやいや、アラ還ですから・・・と独りごちる。

 というわけで、次回は3週間後、年内最後になる。「前回は何があるかわからなかったので、アリミデックスをきちきちの21日分しか出しませんでしたが、今回は少し余裕を持って出します。」と5日分おまけをつけてくださった。なんといっても小さな小さな錠剤だから、手が滑って落としたりしたらアチャーであるので、予備を頂けてほっとした。
 痛み止めはまだ余分があるので、今回は1種類。診察室での体温は6度8分。次回も念のためレントゲン撮影を入れて頂き、フル採血の予約が入った。

 ご挨拶して診察室を後にした。化学療法室に入ると、待合椅子がそこそこ埋まっていた。呼ばれるのを待ちながら夫やお友達に報告LINEしながらやり過ごすのはいつもの通り。
 しばらくして助手さんから内の通路寄りリクライニング椅子に案内される。
 20分ほどしてKrさんが針刺しに見えた。「薬が変わったのですね。」と仰るので、いきなりひどい骨痛があったことなどもろもろ状況をお話した。ちょっと衝撃があったが、無事針刺も終わり、逆血も確認。薬が届くのを待つ。

 それから20分ほどしてMさんが薬をセットにいらっしゃる。同じように状況をお話し、読書続行。途中Okさんが様子を見に来られたので、待っていました、とばかりお話する。手を見せ、ハイソックスのタイツを脱いで足も見て頂いた。「大分きれいになりましたね。」と言われる。以前のように赤黒く腫れ、テカテカして皮膚が薄くなっている感じではなく、いかにも色素沈着した茶色、皮がむけたところは所々黒っぽい感じで、赤みはとれてきている。「半分の量でもやっぱり副作用出ていたんですね、やめると綺麗になるんだものね。」と仰る。このまま痺れも軽減してくれると有り難いのだけれど。そして、痺れが引き起こされるタキサンを使うのもできるだけ先延ばし、叶うならば使わないでいたい、と訴えておく。

 ハーセプチンと生理食塩水で1時間半弱。ヘルプのSさんに終了間近に血圧を測って頂くと、130-78、脈拍は63。私としては高い。130台になったのは初めてです、と言って再計測して頂く。2回目の122-79、61と記入された。頭が痛かったりはしないですね、と確認があり、大丈夫ですと答える。
 抜針はMさん。やはり衝撃。それでも無事終わって良かった、良かった。  

 総合受付で会計。かなりの混雑だったが、本が面白いので待ち時間はあまり気にならず。30分ほど待って病院滞在時間は5時間弱。採血・レントゲンと点滴の3割負担の3万円強をカードで支払う。
 外は予報通り暖かい陽射し。とても穏やかないいお天気だ。

 薬局はあまり待っている人がいなかったし、薬も1種類になったからか、これまでで一番待たず20分ほどで済んだ。アリミデックス26日分で3,500円ほどをカード払い。21日分だと3,000円にいかず現金かも、と思っていたけれど、カードが使えて有り難かった。

 病院と薬局の合計滞在時間は5時間半ほど。なんとなくお腹が心配だしそれほど空腹を感じなかったので、電車に乗り、途中駅でランチと読書の続き。読了。相変わらずお腹が緩い。

 夫が宴会で夕飯は不要というので、一人なら適当にありあわせで、とお弁当も買わず、荷物も増えなかったのでのんびり歩いて帰宅した。
 えっちらおっちら生協から配達された食品を運び入れ、収納を済ませる。

 今月2回目のお花も届いていた。ピンクと深紅の薔薇が合わせて5本、かわいらしいイチゴ草が2本、ピンクのスイートピーが2本、白い可憐なオーニソガラムが2本。花言葉はそれぞれ「愛らしい」、「友情」、「潔白」、「青春の喜び」だという。ガラスの花瓶に投げ入れたら春が訪れたような按配になった。

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