ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2021.4.21 採血・レントゲン撮影後、腫瘍内科診察、エンハーツ14クール目 さらに6割に減量10回目

2021-04-21 22:24:02 | 治療日記

 昨日は通常勤務の後、帰宅して夕飯の支度をしながら夫を待つ。治療をすればまた10日間は通えなくなるヨガスタジオで、夜の最後のクラスに出てから前泊しようという魂胆だった。
 夫は今月から週3回の出勤。帰路は全てライナーを予約代行することになった。
 まっすぐ帰って来れば18時30分には家に到着ということが分かっているので、夕食諸々の準備をして待つ。ところが、時間になっても帰って来ない。
 どうしたものやら、何かあったのかしら、と思いつつ夕飯をダイニングテーブルに並べながらイライラしていたら、終点まで寝過ごして折り返した模様。
 LINEに連絡は入っていたのだけれど、食事の支度で気づかなかった。急いで食事を済ませて、ヨガスタジオへ。

 元気なK先生のビギナーヨガ45分クラスだ。人気なのか30人近い。ラスト15分は腹筋トレーニング。お腹周りは肋骨と骨盤に挟まれて骨がないので、筋肉が衰えると内臓を支えられずに(内臓が)下がってきて様々な不調になりやすい。家事をするにも仕事をするにも、最低限の腹筋を鍛えましょうということだ。きつかったけれど、楽しかった。

 シャワーを浴び、夫にお泊り道具を駅まで持ってきてもらう。私が家を出る時携行し忘れた日傘を持ってきてもらって助かった(今日の陽射し、日傘がなかったら大変だった。)。ヨガウェアバッグ等と交換し、3週間前と同じ病院最寄り駅前のホテルに向かった。

 車内ではお友達とLINEのやり取り。電車の乗り継ぎはスムーズで最短で病院最寄り駅に到着出来た。
 今朝の食事を駅前コンビニで調達してからホテルに到着。前回と全く同じセミダブルルームだった。特にこの前と同じ部屋にしてくださいというリクエストをしたわけでないのにびっくり。

 お茶と小腹を満たすためにちょっぴりスイーツを頂いてから、ベッドで足を伸ばしてリラックス。大きなバスタブで手足を伸ばし、お風呂あがりにはすぐに眠くなって、日付が変わる前に眠りについた。

 明け方お手洗いに起きたけれど、二度寝もしてスマホのアラームが鳴るまでグッスリ。
 窓の外は、正面のビルの看板等が邪魔をして景色はイマイチ。外の空気を入れて、夏日になりそうという青空を眺めて深呼吸をする。
 浴槽足湯を済ませ、ひとくちサンドイッチと果物と野菜のミックスジュース、アロエの青いヨーグルトとダージリンティの朝食を部屋で摂る。

 BSで朝の連続テレビ小説を視、母とDuo通話をして(大分スムーズに取れるようになった。めでたしめでたし。)から、早めにチェックアウトして病院に向かった。今日は採血後、レントゲン撮影、そして腫瘍内科である。
 今日は昨日よりも更に気温が上がり夏日になるという。カラッと乾燥した良いお天気だ。シンプルなアンサンブルニットに薄手のジャケットを羽織り、ストールを軽く首に巻いた。さすがにタイツはやめてストッキングデビュー。

 病院前の桜並木はすっかり緑が濃くなっている。病院に到着し、殆ど並ばずに受付でIDカードを通す。採血受付へ移動して、ピンク色の受付番号表を取る。電子掲示板を見ると、10数人が待っていて11分待ちと出ていた。
 朝ホテルで頂いた朝刊を開きながら中に入れるのを待つ。時間通りに入室し、ほどなくして呼ばれる。今日の担当は何回かお世話になっている看護師さん。見ると、名札の脇に「喘息」バッジが。

 「失礼ですが、喘息でおられるのですか」と訊ねると、「今のご時世、車内等でも視線が怖いので」とのことだった。私もエンハーツを始める前までは咳き込むことが多く、電車に乗るのが怖かった記憶がある。それでもコロナワクチン2度の接種で何ともなかったとのこと。本当に副作用は人によるのだなぁと思う。
 今日はフルチェックなので5本。早業で痛みは殆どなし。抜く時はちょっぴりチクリとしたが、良いスタートだった。

 止血をしながら、エスカレーターで2階へ上がる。レントゲン受付で紙の受付カードを取る。しばらくして呼ばれた方は私より10番近く若い番号だった。それでも10分ほどで中廊下に案内された後は早かった。すぐに名前を呼ばれ、いつもの通り検査着に着替えることなく、前、横の2方向の撮影を無事終えた。所要時間は5分もかからず。

 再びエスカレーターに乗って1階に降り腫瘍内科へ。定位置が埋まっていたが、少し後ろの席を確保して受付。問診票の追加を頂く。その場で全て「ない」に〇をして、息切れの前に“ほとんど”を追加した。その後ろの席の女性が一番後ろの席の女性に楽しそうに大きな声であれこれ話しかけており、ちょっと気が散るので本はやめて新聞の続きを読んだ。
 ずーっとこんなにお喋りし続けるのかなぁ、席を移ろうかしらと思ったら、その方の番号が出て中廊下に消えて行かれたので、ほっとして持参した文庫を読み始める。

 今日のお供は桜木紫乃さんの「ふたりぐらし」(新潮文庫)。帯には「『家族、はじめました。』と家の絵が描かれ、夢を追う夫、看護師の妻。『ホテルローヤル』『家族じまい』の著者が贈る、家族小説」とある。桜木さんの著書は何冊か読んでいるが、ハズレがない。
 先月出た新刊を既に購入していたのだが、読めないまま1か月半が経過してしまっていた。裏表紙には「幸せになるために生涯を誓ったはずなのに、夫婦とは、結婚とは、一体何だろう。夫婦が夫婦になっていく“家族のはじまり”を夫と妻交互の視点で描く連作短編集」とある。
 解説は友近さん。「全ての章を、自分の家族や身の周りで起こっていることに照らし合わせ、夢中になって読んでしまった。」とあるが、私も同感。

 読書をしていると時間が過ぎるのが早い。タイミングの良いところで血圧測定。104-59、脈拍が88。それから10分ほどで中待合いへどうぞ、に番号が出た。中待合いに移動し読書を続けていると、前の方が入・退室し、10分ほどして先生が診察室からお顔を出して、「○○さん、どうぞ。」と仰った。
 「おはようございます。」とご挨拶をしていつものように荷物をカゴに、自分の体調管理ノートやエンハーツダイアリー等を出して席に着いた。今日14クールからエンハーツダイアリーは3冊目に突入した。

 「また同じ感じでしたかね・・・。」と訊かれ、「はい、やはり1週間はかなりしんどくて思うように動けないです。後半10日はあれこれ動き回りますが、それまではやさぐれます。(と言ったら先生は本当に電子カルテに「やさぐれる」と書き込んでいた。汗・・・。)今回は便秘がなく、快調でした。日曜日だけ数回下痢をしましたが。」とご報告する。診察室での検温は6度9分。
 
 先生から「採血では好中球が低めになっています。」と言われる。PCを覗くと、白血球が3,600。好中球は26%なので936しかない計算になる。が、別の測定方法でひとまず1,100をクリアしていた模様。好中球は前々回までは2,000ほどあったのに、前回から急に1,000程度になっている。
 これ以上下がると、続けるのが難しくなりますが、4週間に1度にしますかね。その方が身体は楽だと思いますが・・・」と言われる。

 うーん、夏前までは色々スケジュールも入れてしまっているので、ずれると、ちょっと・・・それに4週間に1度にして効いてくれるかどうかもわからないし、である。ただ、骨髄を休ませないと数値が上がらなくなってきているということなら、それも視野に入れないといけないかもしれない。減量はこれ以上出来ないのだから。

 先生に「エンハーツダイアリーを4冊頂き、日にちを書き込んだら来年1月、26クール迄書けました。今日から20クールまでは3冊目ですが、カドサイラは30クール続けられたので、4冊目まで(たっぷり1年半エンハーツを続けるということだ。今のしんどさ加減から考えるとちょっと無謀か、でもあくまでも目標なので・・・)頑張れればいいなと思っていますが・・・」と言ってみる。

「私の後からエンハーツを始めた他の患者さんたちは順調に続けておられるのですか?」と訊くと、「いや~、肺の状態が悪くなったり、とか、他の病気が見つかったり、とか、で○○さんが一番早く始めて一番長く続いています。」とのこと。それでは検体ナンバー1としてはもう少し頑張らなければ製薬会社に対しても申し訳ないというものだ(我ながら単純・・・)。

 仕事は今年度末ですっぱり定年退職するつもりなので、と話をしたタイミングで、気になっていた質問を。
「(2歳年長の)先生は65歳定年ですよね?」と訊くと、「63歳なのであと2年なんですよ。」とのこと。「再任用もあるけれど、働けるかなぁ~」とちょっと後ろ向きな感じ。さぞ激務なのだろう。
「先生がこちらにいらっしゃるうちは図々しくも生き伸びる気満々なので・・・」と言うと、「もちろん、そうしましょう」とのこと。

 「そしてマーカーはあまり変わらず、現状維持ですね。」と仰るが、よく見るとコンマ0.7下がっていた。アルブミンが相変わらずLなのは最初の1週間のろくでもない食生活の所為だろう。
 「1月に撮影後、そろそろ4か月経つので、いい時間が確保出来るように、早めですがCTを予約しておきましょう。」とのこと。6月初回の通院前に結果が分かるように、5月末に予約を入れて頂く。CT予約表と同意書にサインをし、そのプリントアウトと採血結果を頂戴する。

 薬の処方は普段の飲み薬一式にヒルドイドローションを追加して頂き、「ということで、今日も予定通り治療続けましょう。次回は3週間後、GWで1週飛ぶこともなく、予定通りですね。月1度なので採血はフルで。」とのこと。

 化学療法室の待合いには、待合い人数は一人と出ているが、今日もどなたの姿もない。予約表等が入ったファイルをクリアボックスに入れると、すぐにKrさんが「お薬飲みましょう。」とイメンド125mgを持ってきてくださる。
 その後、すぐに看護助手さんがみえて窓側一番奥のリクライニングチェアに案内された。態勢を整えてお手洗いを済ませると、ほどなくしてKrさんが針刺しにみえる。早業で殆ど痛まない。今日の検査結果等についてのお喋りを暫し。

 今度は時間をおかず、薬剤師のKさんが見える。副作用についてひとしきり報告をした後は、コロナワクチン接種の体験談を伺う。
 1回目は頭痛と初めて喘息が出たとのこと。吸入等もしたそうで自分でもびっくりしたらしい。強健な若い男性なのに、そんなこともあるのだ、と驚いた。そして2回目は一昨日だったそうだが、翌日は具合が悪く午後はちょっと休まれたとのこと。それでも今日は元気になったというのだから、本当に人によって様々なのである。

 「○○さんは今、好中球が低いので、発熱や感染に注意してください。もし熱が出たらすぐに電話してくださいね。」と釘を刺された。抗がん剤治療をしている人は、治療の前後3日間は接種を避けた方がよいとのこと。ベストは治療直前週末の金曜日か。それなら、もし翌日以降具合が悪くなっても土日しっかり休めるからだ。ただそううまく予約が取れるかどうか。スマホ予約ではそうした事情までは書き込めないだろう。電話が繋がって話が出来るなら良いけれど。色々有益な情報が入手出来て有難いことである。

 15分ほどして「時間になったので」と久しぶりにOkさんが薬を持ってお見えになる。吐き気止めアロキシとデキサートのミックスからスタート。その間、ずっと積もる話をしてしまった。好中球が低いのを心配しておられた。このところ帰っていく様子がちょっと元気なさそうだな、と見てくださっていたらしい。
 針刺ししてくださったKrさんにも「お疲れ気味ですよね」と言われた。いつもの元気さがない、と。やっぱり疲れているのか(直前に遊び過ぎか・・・)。

 順調にエンハーツに移行して、ブドウ糖、生食。最後はまたKrさんの抜針。これまた早業で衝撃を感じる暇もなかった。素晴らしい。終了時の血圧測定は110-63、脈拍は68。
 今日は入れ代わり立ち代わり3人の方と結構長くお喋りをしてしまったので、イメンドを飲んでも眠くなる暇がなく、本も読めた。
 管が外れて身軽になってお手洗いを済ませ、ご挨拶をして腫瘍内科受付へ移動。ファイルを提出してから処方箋のデータをFAXで薬局に送るテーブルまで移動。読書が止まらない。10分ちょっと待って支払窓口でお支払い。カードで11万強。

 外に出ると、予報通り燦々と太陽の陽射し。汗ばむほどだ。ジャケットもストールも手提げに入れ、薬局へ到着。結構沢山の人が待っている。FAXは無事に届いていたようで、割と早い受付番号を頂く。
 30分もしないで私の番号が呼ばれた。今日はいつも親切にしてくださるIさん。10,000円強をカード支払い。今日の病院と薬局の滞在時間は合計で5時間弱。とても順調だった。

 殆どお腹が空いていなかったので、乗換駅まで読書しながら移動。駅前の紅茶専門店へ。ランチタイムというより早いカフェタイムと見えて、結構混んでいたが、運よくソファの4人席を案内して頂けた。暑かったので氷少な目にしてアイスコーヒーをリクエスト。
 毎度最後の晩餐ではないが、今晩からはまたろくに食べられなくなることが予想されるので、ランチパスタをしっかり完食し、本も読み終えた。

 最寄り駅からはタクシーに頼らず歩いて帰宅出来た。
 玄関前に積まれた生協のお届け品を取り込む。今日もそれなりの量。ふうふう言いながら全て定位置に納めた。諸々片付けて洗濯機を廻し、薬やら何やらの片付けを完了し、リビングに横になる暇もなく、洗濯物を干すグッドタイミングで夫が帰宅して、一緒に干し上げる。

 食欲がなかったが、夫には生協宅配の助六サラダ寿司等を摂ってもらい、ナウゼリンを飲んでから私もちょっぴりお相伴。夫は自分でちゃんとおかずも作って用意していた。私はインスタントの生姜雑炊を出してもらったけれど、全然食が進まず。夫が剥いてくれた清見オレンジを3房、薬を飲んで終了。
 お昼の食欲はどこへやら、やはり投与後のお約束通りお腹がどんどん気持ち悪くなるのである。

 明日は昼休みから定例会議がある。なんとか乗り切りたいと思う。
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