ロッキングチェアに揺られて

再発乳がんとともに、心穏やかに潔く、精一杯生きる

2015.3.7 歯科検診~もったいない!乳歯と親不知のこと

2015-03-07 10:13:01 | 日記
 昨日は風が強かった所為か、昼休みのランチと掲示の為に外に出ただけなのに、鼻水と涙が出て往生した。いよいよ花粉症発症か、とこの時期毎年ヒヤヒヤするのだが、帰宅後に顔を洗ってうがい手洗いで少し落ち着いた。
 夜は3日ぶりにコデインを飲まずに就寝することが出来た。胸痛がいつもの圧痛鈍痛に戻った感じで、ロキソニンの内服だけでなんとか治まってくれたのでほっとする。

 今朝は冷たい雨。春寒の日、また冬に逆戻りである。やはり胸痛はしぶとく疼いている。
 3か月ぶりの歯科検診の為、土曜日恒例“ベッドで朝の連続テレビ小説”という至福の時間はお預けで、いつもより30分だけの寝坊。傘を差して肩をすくめながら、朝一番に歯科クリニックに出向く。一番乗りで予約時間通りに名前を呼ばれる。
 先生にご挨拶の後、先月から薬を変更し、血小板が下がる副作用があること、まだ歯茎から出血する程ではないが、今後注意が必要であること、加えて薬の影響でTIA(一過性脳虚血性発作)の症状が出たため、バイアスピリンも服用を開始したことをご報告する。
 一通りチェックして頂き、歯並びの悪い部分、歯石が溜まり始めている部分を重点的にお掃除して頂く。僅か10分でスッキリ。次回3か月後、また同じ時間に予約を入れてきた。

 しばし会計を待つ間、待合室に貼ってあるポスターに目を見張った。再生医療推進機構による歯髄細胞バンクのもので、再生医療に乳歯や成人前の親不知が最適ということだ。今まで抜いた乳歯や親不知は捨てるだけだったが、実はその中には、すごいパワーが詰まっているという。歯の神経である歯髄細胞の中には良質な幹細胞が含まれているのだ。
 「細胞のタネ」ともいうべき幹細胞は、分裂して同じ細胞を作る能力と、別の種類の細胞に分化する能力をもっているが、加齢とともに急激に減少する。再生医療のためには、できるだけ若く健康なときの幹細胞、つまり乳歯や親不知から採取するのがポイントだという。これまで再生医療のために幹細胞を採取するのは、臍帯血や骨髄からが一般的だったが、それよりも、今まで捨てていた乳歯や親不知から採取する方が身体への負担が軽く簡単、なおかつ機会も多いとのこと。
 また、歯髄細胞は細胞の増殖能力が高く、歯という硬組織にガードされているので遺伝子に傷がつきにくく、しかもiPS細胞を作り出すことも可能だという夢のような話だ。
 もったいないおばさんを自認する私としては興味をひかれた。息子の乳歯は捨てることが出来ず、いまだに取ってあるし(何のため、と言われても答えに窮する)、息子はまだ親不知が生えているかどうかさえ定かでないのだ。
 歯髄細胞を利用した再生医療(治療)は、脳梗塞や脊髄損傷などの神経再生の研究が急速に進んでいるといい、細胞バンクに冷凍保存する保管細胞の利用方法は、再生医療に限らず、できるだけ若くて健康な幹細胞(分身)を預けておくことで、万が一の備えとしても役立つという。例えば、「臍帯血バンクができなかったので」「うちは脳梗塞家系なので」「子供の放射線による健康被害が心配」「孫に乳歯バンクをプレゼントしたい」というような動機で細胞バンクを利用される方が増加しているのだそうだ。
 おりしも脳梗塞の危険を言われたばかりの私としては、早速帰宅してHPで勉強してしまった。

 それにしても医学の進歩は改めて凄いのだ、と思う。日々その恩恵を受けていることに感謝しつつ、クリニックを後にした。
コメント
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