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生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

1325 ・「国や憲法 自分で作っちゃえ」

2012-07-26 06:44:32 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1325(120726)をお届けします。



・「国や憲法 自分で作っちゃえ」



 「独立国家のつくりかた」という本を、本日7月26日の朝日新聞朝刊「論

壇時評」(13面)で作家の高橋源一郎さんが取り上げています。この本を

書いたのは、ちょっと頭がオカシイんじゃないって思われそうな、「去年、

熊本に独立国を作り、その国の初代の首相になった」と宣言した坂口恭

平さんです。



 ボクもこの本を読んでみました。面白いです。国とか、憲法とかいうも

のに対して、これまでと異なる視点があることを実際に自分で示してく

れています。



 坂口さんが勧めるのは、「レイヤーライフ」です。これは一口では説明

しにくい。物事を、普通の人とは異なる思考で見直す「自分だけの別の

世界」とでもいいましょうか。坂口さんは、子どものときから、ずっと疑問

だったことがある、といいます。「なぜ人間だけがお金がないと生きのび

ることができないのか。そして、それは本当なのか」。この疑問に答えて

くれたのが、ホームレスの人たちだった。ホームレスの人たちと友達に

なることで、いろいろな「レイヤーライフ」が実現可能なことを教えられた

のです。お金をかけずに心豊かな生活をしている人が実際にいることを

教えられたといいます。



 ボクは、山頭火や尾崎放哉といった放浪の俳人にかねてから強い関心

を持っています。松尾芭蕉にしても「俳句王国」をつくっていたわけです。

とくに、「奥の細道」などを旅して歩いている時など、「俳句国」そのものが

旅しているようなものでした。こうした「俳句国」が、レイヤー(層)なのです。



 高橋さんは、「坂本竜馬も、新しい国を勝手に作ろうとしたじゃないか」

と書き、「竜馬ってオカシイの?」と問いました。当時、竜馬のいうことは、

はじめのうちほとんどの人が理解できませんでした。それはそうです。

長い幕藩体制が続いたことから、「武士のレイヤー」が当たり前の時代

には、まったく新しい近代国家、ましてや法の下に平等の国など理解で

きませんでした。しかし、竜馬をはじめ当時の若者は、新しい国、新しい

レイヤーを切り開いたのです。



 ぼくは、小沢一郎氏がやろうとしていることは、日本に新しいレイヤー

を切り開こうとする運動ととらえています。金曜日に首相官邸前に集ま

る人たちも、新しいレイヤーを求めているのだと理解します。それは、

困難な作業です。絶望的にも見えます。



 高橋さんは、「でも、大丈夫。ひとりじゃないよ。いま、あちこちで、同時

に、『新しいマインド』を作る試みは始まっているんだ」と、エールを送っ

ています。「国や憲法 自分で作っちゃえ」の精神です。



 


1324 ・無意味な原発比率の国民的議論

2012-07-25 06:38:54 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1324(120725)をお届けします。



・無意味な原発比率の国民的議論



 「2030年の原発比率をどうすべきか」をめぐり、政府が音頭を取る「国

民的な議論」なるものが進められています。これまでに明らかになって

きたことは、この議論の無意味さです。



 政府は、三つの選択肢を示し、「原発0%」で脱原発派のガス抜きをし

つつ、「20~25%」で原子力ムラの意向も反映した振りをしながら、結局

は「15%」を落とし所にしようとしていると、多くの人が見ていました。



 一方、この間に事故調査委員会の調査結果が三つ出揃いました。民

間事故調、政府事故調、国会事故調の三つです。これらがそろって指

摘しているのは、「安全を創りあげていく文化の欠如」です。この文化の

欠如が続く限り、いくら議論しても事故は繰り返すということです。政府

はそもそも、「原発ゼロ」の結論は予想もしていなければ、それを許しも

しないはずです。



 本日7月25日の午前1時に大飯原発4号機がフル稼働に入り、現場で

立ち会った牧野聖修・経産省副大臣は「安全にフル稼働でき、ほっとし

ている」と語りました。どこが安全なのでしょうか。事故調の調査結果な

ど、どこ吹く風、はなから無視しています。



 事故調がそろって指摘したのは、使用済み核燃料が原発の炉心と同

じ建屋のなかに保管されている「危険性」です。発電に使用している核

燃料こそ、丈夫で厚い金属の炉に格納されていますが、それ以外の貯

蔵核燃料はプールに沈めているだけです。これが何らかの事故で冷却

水が抜けてしまえば、たちまち高濃度の放射能が放散され、手がつけ

られなくなります。それが大飯ではそのままにされたままだから、誰が

見ても「安全が確保された」などとは言えません。



 東電は、事故後の作業員の被ばく量を少なくみせるため、身につける

線量計を鉛カバーでおおうことを強要した業者を使っていました。



 関電や東電の事例が示していることは、事故が起きた場合の対策も

すんでいなければ、被ばく隠し、情報隠ぺい体質もまったく変わってい

ないということです。「安全を創りあげよう」というより、「不都合な真実

は隠す」という長らく親しんできた文化がそのまま続いているのです。

調査結果は、これまで23回も安全の見直しをする機会がありながら、

すべて先送りにしてきた規制する側と電力事業会社との馴れ合いを

指摘しています。



 「安全を創り上げる文化」とは、隠ぺい体質を改めること、それがで

きないとすれば隠ぺいを暴く、チェックする態勢を整え、定期的に点検

することです。電力会社を含め、権力を持つものは、自分にとって不都

合な真実は隠すという「性悪説」の立場に立ち、真摯な「安全を創り上

げる努力」が求められています。こちらの努力を欠いたままの原発比

率論議は、「原発ゼロ」の結論を出さない限り、無意味というより、有害

ではないでしょうか。


1323 ・「自分で責任を持って判断し、行動することが重要」と、畑村委員長

2012-07-24 06:38:03 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1323(120724)をお届けします。



・「自分で責任を持って判断し、行動することが重要」と、畑村委員長



 フクイチに対する政府事故調の最終報告書が昨日7月23日に公表さ

れました。「事故は想定外の津波によるもので、落ち度はなかった」とす

る東電の主張を、真っ向から否定しました。東電をはじめ政府、原子力

規制当局など官僚の危機管理の不備を厳しく指摘しました。



 事故調の委員長は、「失敗学」の権威、畑村洋太郎・東大名誉教授

です。報告書の最後に、「七つの所感」を示しました。その中には、「あ

り得ることは起こる。あり得ないと思うことも起こる」や、「見たくないもの

は見えない。見たいものが見える」「危険の存在を認め、危険に正対し

て議論できる文化を作る」などに続いて、最後に「自分の目で見て自分

の頭で考え、判断・行動することが重要であることを認識し、そのような

能力を涵養することが重要である」を上げています。



 この所感はつまりは、「専門家といわれる人たちもみんな自分の責任

を果たそうとせず、責任逃れ文化にまみれていた。もういちど、自分の

頭で責任を持って考え、責任を持って行動することが大事」という極め

て当たり前のことを指摘しているのです。



 改めて見渡すと、いまも現実に進む「無責任文化の氾濫」に驚かされ

ます。オスプレイの配備ひとつをとっても、日本の首相は日本国民より

も米国大統領のいいなりです。「日本がどうこういえる話ではない」と言

い放ってかえりみることがない。消費増税にしても、選挙演説で増税を

否定しておきながら、首相ポストにつくと財務官僚のいいなりに、一転し

て「増税に命を賭ける」とのたまう恥じなき無責任さ。そして、この原発

に対しても、まだ事故原因の調査すら終わっていない段階で、つまりな

ぜ事故が起きたのか、津波と地震の影響は実際のところどうだったのか、

すら解明されていない段階で、「安全を確認した」と強弁して再稼働させ

る無責任さ。



 そうした無責任さを追求して改めさせる役割を持つジャーナリズム自

体が、ほとんど有効に機能していない現実。つまり無責任文化を放置し、

事故からの教訓を生かそうともしないジャーナリズム自身の無責任さが

情けないではありませんか。



 なぜ、こんなことになっているのでしょうか。それは、私たち自身が日

常生活のなかで責任から逃げる文化をはぐくんできたから、といえる

一面があるように思います。私たちはふだんの生活の中で、政治的な

話題を避けます。政治的な話題を持ち出す人は、変わりモノ扱いで、

いつの間にかのけものになっています。一方、テレビにあふれるお笑

い芸能番組、歌番組、スポーツなどなど。いずれも政治に批判が向く

ことから目をそらさせる巧妙な愚民化政策です。私たちはどっぷりと、

くだらない愚民化番組に汚染されています。



 失敗学の権威は、報告書の最後の最後に記しました。「自分の目で

見て、自分の頭で考え、判断・行動することが重要であることを認識し、

そのような能力を涵養することが重要である」と。しかし、この重要なこ

とが、最も届けたい野田首相に届きません。


1322 ・「秘密保全法」という名の「国民監視法」

2012-07-23 06:32:18 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1322(120723)をお届けします。



・「秘密保全法」という名の「国民監視法」



 野田政権は執ように「秘密保全法」の成立を画策しています。後ろには

例のよって、検察・警察官僚ばかりでなく、外務、防衛をはじめ、あらゆる

官僚群が控え、野田パペットを操っています。政権側の窓口兼司令塔とし

ては、これまた仙谷由人(わると)がのさばっています。さらに、国民一人

ひとりに番号を貼りつける、いわゆるマイナンバー制の導入をねらってい

ます。秘密保全法とマイナンバー制が整えば、官僚にとっては鬼に金棒、

国民を監視し、いずれは自由に操れるようになります。



 先には、コンピューター監視法が成立しました。ネット上の情報は、役人

側がすべて監視できるようになってきました。簡単に違反者に陥れること

ができ、違反者に重罰を科すことができるようになりました。



 秘密保全法では何が秘密であるかは、あいまいです。だから、官僚の

裁量に任されることになります。外交、防衛の分野では、あれも秘密、こ

れも秘密と安易にすべて「秘密」に指定され、それを取材しようとした者も

処罰の対象です。ただでさえ隠しとおす隠ぺい体質の官僚が、法によっ

てその隠ぺいが正当化されるのです。



 民主主義社会は情報の公開が保証されてはじめて成り立つものであ

ることは、どなたも異論のないところでしょう。その根幹が揺るがされつ

つあります。



 不思議なことは、新聞やテレビなどマスメディアが鈍感すぎることです。

ほとんど情報を伝えようとしません。ましてや反対の動きもありません。



 実は原発維持・推進広報と同じ現象です。電力会社は、豊富な資金を

まずメディアへの広告費という形でマスメディアを買収しました。メディア

は、原発批判ができないような状態に陥りました。いままた政府は、政府

広報として多額のカネをメディアにばらまき、買収しています。政府に都合

の悪い「秘密保全法」を暴露することには自己規制が働いているようです。



 情報統制社会へ向かって着実に進みつつあります。21世紀に入って、

まさか日本が情報統制社会になっていくとは、思いもよらないことでした。

しかし、夢ではありません。国民監視の体制がつよまっています。民主主

義の根が、元気がなくなりつつあります。




1312 ・「アッパレ!プロ野球選手会」

2012-07-22 06:54:07 | 日記
おはようございます。

生き生き箕面通信1321(120722)をお届けします。



・「アッパレ!プロ野球選手会」



 「ものすごいことが起きた。日本のプロ野球選手たちが、理不尽な米国

の要求をはねつけたのだ」と、反骨の元外交官・天木直人さんが自分の

ブログ(メールマガジン7月20日、第552号)で、プロ野球選手たちの行動

を絶賛しています。プロ野球選手会が、米国主導のWBC不参加を決め

たことについてのコメントです。



 「これほど天晴れな行動はない。これはスポーツ紙の話題ではない。

対米従属の支配者たちに対する異議申し立てなのである。第一級の

外交事件であり、政治記事のトップになる事件である」と、最大の賛辞

を送っています。天木氏は元外交官だけに、この”事件”の外交上の意

義が見えるようです。



 「不平等に目をつぶり、自分たちのために何もしてくれずに、米国の

顔色ばかりをうかがう日本プロ野球機構やプロ野球コミッショナーたち

お偉方に、『お前らは裸の王様だ』と国民の目の前で叫んでいるのだ」



 「プロ野球コミッショナーに天下った対米従属の加藤前駐米大使は、

その無能さをさらけ出して、プロ野球選手たちの決断を批判している」



 「米国の手先のような報道ばかりを繰り返すNHK9の大越健介キャス

ターは、このプロ野球選手たちの決断を、『早まったことをするな』『皆の

楽しみを奪うな』などと批判している」



 「そのような対米従属こそが諸悪の元凶なのだ。おりからオスプレイの

強行配備に対する国民の反発が起きている。日本の富を奪うTPPに対す

る反発が起きている。日米同盟と言う名の対米従属関係に、やっと国民が

目覚め始めたのだ。その先頭に立ったのがプロ野球選手たちなのだ。わ

れわれ日本国民はその勇気を称え、彼らを応援しなければならない」



 指摘されて見ると、「たしかにそうだ」と、うなずきました。



 今晩、オスプレイは山口県岩国市の港に着きます。そして、明日、抗議

などないかのように陸揚げされるはずです。その山口県では、知事選

(来週29日投開票)の真っ最中。「脱原発」を公約の第一に掲げる飯田

哲也さんが、「(原発推進の)国策に対して真正面から闘い、もの申して

いく」と、頑張っています。脱原発に対する「県民投票」の意味を持つ大

事な選挙です。山口県民はどんな判断を下すでしょう。



 プロ野球選手会頑張れ。飯田哲也さん、がんばれ!