生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信190 ・核軍縮へ静かに一歩前進

2009-05-30 07:28:06 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信190(090530)をお届けします。

・核軍縮へ静かに一歩前進
 今朝の新聞を開いて、久しぶりに明るい印象を持ちました。「国連のジュネーブ軍縮会議が、カットオフ条約の交渉開始を全会一致で決めた」というニュースがあったからです。

 これまで反対していたブッシュ前政権から、賛成のオバマ政権に変わり、十年以上頓挫していた交渉が再開のテーブルに載ったわけです。「歴史的な進展」(日本代表)といっても過言ではないのではないでしょうか。

 カットオフ条約とは、兵器用核物質の生産を禁止する条約で、もともとはアメリカのクリントン大統領(当時)が1993年の国連総会で提案したものですが、そのアメリカ自体が交渉の壁になり、交渉はストップしていました。しかし、オバマさんは、今年4月5日のプラハ演説で「米国は核のない平和で安全な世界を追及する」との”核廃絶宣言”をして以来、水面下でも動いていたようです。

 今回のジュネーブ軍縮会議(CD、加盟65か国)の動きに強行姿勢だった北朝鮮が一転して交渉開始に賛成し、イスラエルは欠席して黙認の形。しかし、なんといってもアメリカの積極的な姿勢が最大の要因です。

 実際には、作業部会が設置されて、8月から具体的な交渉がスタートする日程と伝えられています。北朝鮮などは、この内部に入って、自国の存在を大きく見せるとともに、有利な条件を引き出す場にした方が利用価値があると見たのでしょう。だから、前途は険しい。

 しかし、アメリカですら、現在の核兵器の数は多すぎてその管理のための財政負担にも耐え切れなくなっているのが実情です。米ソ首脳が核軍縮に合意したのも、ひとえに財政事情です。

 もちろん、今回の北朝鮮の核実験が、各国の核拡散にたいする危機意識を強めたという側面も大きかったはずです。その意味では、”北”がたくまずして核軍縮を推進する力になっているというバランス・オブ・パワーの妙力に感じ入ります。

 ”核”などで恫喝外交するのは、もう時代遅れなのです。核につぎ込むおカネを、平和に回せば、どれほど意味があるでしょう。世界の立派な指導者たちは、なぜ素直にその方向へ進めないのでしょうか。でも、少し明るい兆しが感じられます。何度も裏切られていますから、手放しで楽観はできませんが、とりあえずオバマさんの動きを積極的に支持したいと思います。

 *ところで、昨日の「週間金曜日」には、先週号でのアメリカ駐日大使大誤報の釈明は一言もなく、見事に「知らぬ顔の半兵衛」を決め込まれてしまいました。ジャーナリストには自らの発言に対する責任があります。ましてや発行人の佐高信氏は、社会の不正を厳しく追及することを標榜していたはずですから、自らの誌に対する「信」を問う自浄作用の責任があるなずです。「ほっかぶり」はジャーナリストにあるまじき所業です。いただけませんよ、佐高さん。

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