生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信337 ・漂流し始めた自民党

2009-10-29 06:30:29 | 日記
・漂流し始めた自民党
 船舶事故が相継いでいますが、こちらわが自民党丸も逆風に流され続けているように見えます。逆風に負けず、エンジンをフル回転して前進しなければならないと焦るのですが、昨日の国会での代表質問も威力はなく、不発でした。このような体たらくでは、来年の参院選でも反転攻勢は望めず、二番底へ落ち込むおそれが現実になりかねません。

 「この国の形」をどうするのか。国会論戦で盛り上げてほしい、と望んでいました。今朝の新聞は、「自民『二番底』の不安」(読売)、「言葉失った自民」(朝日)と評していました。

 朝日は、高橋順子記者が北海道大の中嶋岳志准教授の見方として「谷垣禎一総裁は、わが国が目指すべき『国のかたち』は北欧諸国のような大きな政府でもなく、セーフティーネットが不十分とされるアメリカのような小さな政府でもなく、適切な規模の『中負担・中福祉』国家」「自助・共助・公助によるきずな社会を打ち立てたい、としている」と紹介しています。

 西村康稔・政調副会長の代表質問には、新至上主義の立場を強く打ち出したことと「自民党が、わが国の歴史や伝統に誇りを持ち、国を愛し、将来の主権者たる自覚を育む政策を進めてきた」と述べていたことから”右バネ”に片足をかけているようだと指摘しています。

 自民党がしっかりしてもらわなければ、日本丸自体もいつの間にか漂流してしまいます。対抗勢力がしっかりしていてこそ、政権党は鍛えられます。それが国民のためになる。

 しかし、谷垣総裁の主張したこの国のかたちとしての「中負担・中福祉」は、民主党の政権公約の中に吸収されるでしょう。「自助・共助・公助」ももちろんです。となると、対立軸が消えてしまう。

 肝心の安全保障についても、論議は深まりませんでした。鳩山首相に「日米同盟がわが国外交の機軸」と言い切られてしまえば、自民党は突っ込む余地を見つけられません。

 鳩山首相にも、谷垣総裁にも欠けていたのは、いま「世界がどの方向へ進むべきか」「21世紀世界のあるべき姿」を真剣に模索し、その方向へ向けて取り組みを始める姿勢です。根幹となる世界観について、まともに議論し、拡張の高い政治へ一歩踏み出すべきでした。この点については、国会論戦を通じて、いずれ明らかにしていってほしいと願います。

 そうした論議を仕掛けられだけの内容を、自民党丸が持ち合わせているか。ぼくは、本当の保守にはいいところがたくさんあると思うのです。期待しています。




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