生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信332 ・ニューヨーク大暴落から80年――人類の挑戦は続く

2009-10-24 06:37:16 | 日記
おはようございます。夙川で渡り鳥が餌をついばんでいました。平和な世界。
生き生き箕面通信332(091024)をお届けします。

・ニューヨーク大暴落から80年――人類の挑戦は続く
 世界大恐慌の引き金となった「暗黒の木曜日」。1929年10月29日、ニューヨーク取引所でバブルがはじけ、株式大暴落が起こりました。それからちょうど80年。いままた世界的な景気後退期に入っています。

 ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマンは「第2次世界恐慌の始まり」といっています。

 第1次のときは、アメリカのルーズベルト大統領がとった政府の財政出動による景気刺激策・ニューディール政策で立ち直ったとされています。テネシー渓谷開発の公共事業創出です。しかし実際は、この政策では10年経っても失業者はあふれ、景気ははかばかしくありませんでした。専門家の間でも、ニューディール政策の効果については、いまだに評価が分かれています。

 本当に景気が立ち直ったのは、ちょうど10年後の1939年に始まった「第2次世界大戦」という戦争景気によってでした。ナチス・ドイツがポーランドに侵攻し、大戦が勃発。戦車や爆撃機、武器弾薬の生産が間に合わないほどの”好景気”。欧米、とくにアメリカは”戦争バブル”を謳歌し、ついにドルがポンドに取って代わって「基軸通貨」にのし上がったのでした。

 それ以来、アメリカは”戦争景気”の美味しさを味わい続け、「産軍複合体」という戦争体質が社会にがっちりと組み込まれて、そのモルヒネ中毒に冒された状態から脱することができません。

 いま、アメリカの本当の失業率は30%という驚異的な高さになっています。この数字では、オバマ政権が持ちませんから、1か月に36時間しか仕事がない人まで「就業者」の方に数えるというまやかし統計でごまかしているのです。

 一方、ニューヨークのウオール街では、ゴールドマン・サックスの経営者らをはじめ怪しげな「金融工学のプロたち」が相変わらず目の玉が飛び出すほどの超高給をむさぼり、詐欺師的にカネを吸い上げている、これが現状です。

 人間は「欲」のかたまり。それが活動の原動力になってきました。しかし、行き過ぎた資本主義の暴走を食い止め、社会の安定と幸せをもたらすのも、人間の活動です。地球上の60数億の人間。このうち明日の食べ物にもこと欠く人が三分の一以上。

 しかし、富は充分にあります。一部の人が必要以上に占有せず、多くの人に行き渡る仕組みさえつくれば、紛争は少なくなるはずです。

 あれから80年。落ち着いた世界を創るという挑戦は、道半ばです。







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