おはようございます。「原発の立地に回るカネの毒」(今朝の朝日川柳より)
生き生き箕面通信1017(110920)をお届けします。
・「脱原発集会」を伝えたくない読売新聞
大江健三郎氏らが呼びかけた「さよなら原発5万人集会」が昨日、東京・新宿の明治公園で開かれ、主催者発表で6万人と最大規模の人々が集まり「脱原発」「反原発」の意志を表明、訴えました。
ところが今朝の大手メディアの取り上げ方は、気のないものでした。読売の大阪版に至っては、37面の最下段でわずか17行のベタ扱い。しかも、ひとまわり小さい活字にする念の入れようです。これは読売新聞が「このニュースは扱いたくない。けれど、まったく無視するわけにはいかないので、掲載してますよ、というアリバイづくりでしぶしぶ掲載しました」という姿勢を如実に示したものです。「原発推進」の読売新聞としては当然の扱いなのでしょう。しかし、いずれ読者からも見放される時期がくるのではないでしょうか。ただ、読売新聞には、健全なジャーナリズムの姿で生き延びてほしいと、心底願います。
朝日(大阪版)は少しましでした。32面で囲みにし、「脱原発デモ 東京に6万人 大江健三郎さんら呼びかけ 新宿・渋谷を行進」と、要点を伝えました。しかし、脱原発のデモとしては、福島の原発事故以来最大規模のものであり、一般の人々がこれだけの意志を表明したデモの場合、6万人規模がどの程度の集まりになるのか、写真で一目瞭然にするのが定型のはず。写真をつけなかった分、朝日も一段格下げの扱いと言わざるを得ません。
ただ、「天声人語」でもこの集会を取り上げ、「孫の将来を案じてか、敬老の日を脱原発にあてたお年寄りも多かった。大切な誰かを本気で守ろうと思えば、人は街に繰り出す」と、デモの意義をコラムにした点は率直に評価できると受け止めました。
大江健三郎さんは集会で、イタリアが国民投票の結果、「脱原発」の道を進み始めたことを取り上げ、「イタリアではもう決して人間の命が原発によって脅かされることはなくなった。しかし、私たち日本人はこれから、さらに原発の事故を恐れなければならない」と、脱原発を呼びかけました。
この集会に先立つ今月初めの会見で大江さんは、「(原発の)再稼働はしない。新しいものはつくらせない。そういう大きい法律をつくろうではありませんか」とも提案しています。
大江さんをはじめ「さよなら原発」キャンペーンに取り組んでいる人たちは、引き続き「1000万人書名運動」に力を入れています。
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