生き生き箕面通信

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生き生き箕面通信709 ・「日米共同宣言」をつぶした”草の根”のすごいパワー

2010-11-15 06:33:16 | 日記
おはようございます。
生き生き箕面通信709(101115)をお届けします。

・「日米共同宣言」をつぶした”草の根”のすごいパワー

 昨日までの2日間、横浜を舞台にしたAPEC(アジア太平洋経済協力会議)首脳会議では、目には見えませんでしたが、実はすごいことが起こっていました。議長国日本の菅首相とアメリカのオバマ大統領が最大の成果にしようとして半年以上かけて準備してきた「日米共同宣言」が結局、発表できず、菅さんの面目はまるつぶれ、オバマさんからは「なんだあいつは」と見切られることになってしまいました。ぼくにとっては、今年最大の収穫といえる結果でした。

 「日米同盟の深化」を内外に印象づけるためには、菅・オバマの両首脳が並んで「日米共同宣言」を高らかに打ち上げる演出が欠かせないところでした。アメリカ軍の普天間基地を辺野古に移設する日米合意が進まず、かつてなくぎくしゃくしてきた日米関係。しかも今年は新日米安保条約締結以来ちょうど半世紀の節目の年。なんとしても関係修復を実現して政権存続のお墨付きを得たい菅さん。オバマさんは「日本を引き続き上手にポチとして手なづけている」とアピールする必要がありました。

 それほど重要な「日米共同宣言」が、なぜ発表できなかったのか。

 昨日、箕面・サンプラザでの「ピースフェスタ2010」で講演した、「九条の会」事務局長(東大教授)の小森陽一さんが「日米共同宣言を今回出させなくした力は、憲法九条を守ろうとする人々の”草の根”パワーです。とくに沖縄の”草の根”パワー、なかでも辺野古移設に反対して静かに座り込みを続けてきたおじい、おばあの非暴力の力が、日米合意の実現にめどをつけさせない状況を作り出した。名護市長選、市議選、県民大会を成功させ、仲井真知事ですら『移設は県外へ』といわざるを得なくさせました。その結果、日米共同宣言は先送りせざるを得なくなったのです」と、”草の根”パワーの威力を強調しました。

 小森さんは、「日本をアメリカの意にそうように操るジャパン・ハンドラーの代表、マイケル・グリーンは今夏、頻繁に日本を訪れ、共同宣言を出させる工作を行ってきました。7月20日の日経紙上で、その率直な主張を展開し掲載させた」とも指摘しました。

 ぼくも「箕面通信」594(7月20日付け)でマイケル・グリーンの主張にたいして、「11月のオバマ訪日は日本ポチ化の総仕上げ」のタイトルで触れました。

 いずれにせよ、日本はアメリカから真の独立を果たし、自立して誇りある国を築く覚悟を固める時期です。いま世界は、大きなパラダイム・シフトのうねりの最中にあります。いつまでもアメリカのポチの座に安住するわけにはいかない状況です。しかし、朝日も読売も、「アメリカが基軸。日米安保が最重要だ」と叫ぶだけです。

 有権者に大きな影響力をおよぼすテレビのワイドショーにいたっては、スポンサー名義でジャパン・ハンドラーズの手が回っており、アメリカ側の意を伝達する役割を強めています。日本は、アメリカの巧妙なハンドルさばきにいいように操られています。それを21世紀を通じて続けていくのでしょうか。菅(仙石)政権の系譜が続くなら、たとえば前原、野田、枝野氏らが今後も政権の中枢を占め続けるなら、次代の人々に情けない祖国を受け渡すことになります。

 私たち”草の根”は、平和で誇り高い国を目指して静かに、しかし粘り強く役割を果たしたいものです。


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