生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

生き生き箕面通信368 ・読売、朝日の社説のお粗末さ―普天間基地問題

2009-12-04 06:30:47 | 日記
お早うございます。時計を巻き戻せば、4日後に真珠湾を奇襲します。
生き生き箕面通信368(091204)をお届けします。

・読売、朝日の社説のお粗末さ―普天間基地問題
 鳩山首相は昨日、普天間基地問題の解決のために岡田外相と北沢防衛相に対し、「新しい場所を探すように」と指示しました。やっと、「新しい場所」という観点が表に出てきました。

 これに対する新聞各紙の反応は、読売の社説が「年内決着へ首相は再考せよ」、朝日の社説は「鳩山首相は自ら道筋を」の見出しを掲げました。読売の主張は単純明快。「米国も、沖縄県も、移設先の名護市も、現行計画による早期決着を切実に求めている。首相は再考すべきだ」「参院で各議席ずつしかない社民、国民新の両党に配慮するあまり、画期的な沖縄の基地負担軽減策や日米関係を危うくするのは、避ける必要がある」というものです。

 朝日の社説は「日米の合意は重い」と書き出し、判断を先送りすれば「米国政府は失望し、不信を募らせるに違いない」とアメリカへの配慮を色濃くにじませつつ、「内政上の理由でただ先送りでは、失うものは大きい」と結んでいます。

 つまり、両紙とも、アメリカの顔色をうかがう姿勢が強く出ており、日本の「国の形」として、「安全保障をどう考えるか」という根本的な観点は抜きに社説を書いています。安全保障の根幹に触れずに素通りすることは、「アメリカに守ってもらう」という日米安保条約を前提にしただけの「思考停止」ともいえます。

 政権交代した、ということは、この機会に改めて「この国の形」としての安保問題を根底から再点検すべきではないでしょうか。その上で、現行の日米安保体制を続けようという結論になるのであれば、それはそれでいいわけです。しかし、「従来から日米安保体制でやってきた」というだけの根拠では、”55年体制”を引きずっただけの安直な判断と言わざるを得ません。

 事実、新聞は読売も朝日も、まだ55年体制にどっぷりつかったままのように見えます。古手の論説委員は、頭が固く、新しい時代に対応する能力に著しく欠けているのですが、悲劇は、あるいは喜劇は、ご本人たちはそれに気付かず、大真面目で「旧体制を大事にせよ」と能書きを垂れたもうことです。

 読売の社説が、辺野古への移設と言う現行計画を「沖縄県も、移設先の名護市も早期決着を切実に求めている」と主張するにいたっては、事実をねじ曲げた強弁としかいえません。それを読まされる当方の顔が赤くなってしまいます。対米従属外交(ポチ外交)を臆面もなく主張する結果となっており、「何ゆえそこまで」といぶかしくなります。

 ただ、社説を掲載した同じ3面で「首相はかねて寺島実郎・日本総合研究所会長に外交政策の助言を求めており、寺島氏は先月26日に首相と会談直後、渡米した」と、首相の”深謀遠慮”を伝えてくれています。この点は、朝日にはない指摘でした。

 寺島氏が主張しているように、「政権交代したいまこそ、じっくり時間をかけて、日本の将来を見据えた安全保障、国際関係のあり方を検討しよう」に賛成です。








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