生き生き箕面通信

大阪の箕面から政治、経済、環境など「慎ましやかな地球の暮らし」をテーマに、なんとかしましょうと、発信しています。

2399 ・「アベ政治を許さない」――背景の「日本会議」に強い警戒を!

2015-07-19 10:12:01 | 政治

おはようございます。
生き生き箕面通信2399(150719)をお届けします。

・「アベ政治を許さない」――背景の「日本会議」に強い警戒を!

 フランスの週刊紙L’Obs(旧 Le Nouvel Observateur )が、日本国内ではあまり知られていない安倍内閣の実態をきちんと報道しています。インターネット上に掲載された内容ですが、ご存じでない方もおられると思いますので、その要点を引用します。日本語訳は、PAGES D’ECRITURE によるそうです。

 まず、「日本の安倍晋三内閣は、その4分の3が歴史修正主義者で権威主義の極右団体『日本会議』と呼ばれる、目立たないが影響力のある団体に属している」と紹介しています。

 仏誌が指摘しているのは、再度登場した安倍首相が当初は過小評価されていた、と言う点です。国民は、アベノミクスという経済政策でデフレからの脱却に政治生命をかける男くらいにしか評価していなかった。

 ところがあにはからんや、経済政策の裏に隠されていた「日本を取り戻す」という政策を軽く見過ぎていた。たしかに安倍首相は「憲法改正」を主張していましたが、国民側は改憲の真の狙いを測りかねていた、といえます。

 安倍首相の真の狙いは、日本会議が創設時(1997年)から掲げる国体の実現、つまり帝国主義に憧れを持つ、古い秩序への回帰といえます。その実現のために、目立たずに周到に手を打ってきました。「日本会議はレーダーに現れないようにあらゆる注意を払ってきた。広告も出さないし、テレビにも出ない。個別訪問的な活動をしながら、視線の及ばないところで前進していた。その集会はメディアに開かれていない。そして、会員たちには会談の間も、写真を撮る権利もない」と、異常とも言える正体隠し、隠密性、ステルス性を指摘しています。

 日本会議はなぜそんなにまでして日本政治を動かそうとしているのか。日本会議に集まるメンバーは、「日本が戦争中に行った残虐行為の過ちを暴き出されることに耐えられない。

 村山首相がいわゆる「村山談話」で、国策を誤り侵略し植民地支配したことはまことに申し訳ないと「反省と謝罪」をしたことが我慢ならなかった。

 いま日本会議は、「国会議員の40%にあたる289人を集めている。彼らは、戦争犯罪人を裁いた東京裁判の正当性を認めない。彼らは、敗者の歴史を書き直したがっている。日本帝国はアジアの民衆を『解放した』と声高に断言したい。日本軍による南京大虐殺は作り事であり、民間人に編すぉうした数百人の中国兵が死亡しただけだ」と主張する。

 日本会議は、「『慰安婦』は、勇敢なる日本兵を慰めて月末に手取りを増やして喜ぶ、単なる自発的な売春婦だった」と断言する。

 教育に関しては、「愛国」教育への回帰を熱望する。彼らの夢は、1890年代の帝国時代の法(天皇への全面的な服従)にできるだけ早く近づくことだ。

 そして、1947年の平和憲法を根本的に変えようとしている。その最初の標的は、第9条だ。「この中で日本は「戦争を、永久に放棄」している。「安倍と日本会議にとって、第9条の廃止は決定的に重大だ。なぜならこの条文が軍国日本との決別を意味しているからだ」

 日本会議のメンバーは、8月15日に安倍首相が発するに違いない生命を待っている。
 しかし、今のところ、思いがけない人物が、これに対する抵抗勢力となっている。それは81歳の天皇、明仁だ。今年1月の新年の祝辞では、天皇は暗に、歴史の反動的な解釈に反対であることを示した。2月、長男である皇太子、55歳の徳仁殿下はさらに雄弁だった。皇太子殿下は、戦争の歴史が「正しく伝えられる」ことを望んだ。

 皇室は今や、日本の自由民主主義の最も優れた盾となっている。

 野党はいくつにも分かれて、「オレが、オレが」と争っている場合ではありませんよね。

「アベ政治を許さない」という一点で連帯し、参院での戦争法案を廃案に追い込んでもらいたい。その闘いの成果は、1年後に迫った来年7月の参院選に直接影響します。