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いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

「クビ!」論。

2004年11月24日 07時12分48秒 | その他
【「クビ!」論。】 梅森浩一、朝日新聞社。 【】内が書名なのである。「」!。、とか変であるが。

 外資系会社で解雇担当社の自伝。おもしろい。実はこの本出た当初書店にてほとんどを立ち読みしてしまった。内容も実経験の話が満載でおもしろく読みやすい。読みやすいのは論理的にかつ簡潔に書かれているからである。ポジションがあって人(労働者)が必要となる。ポジションがなくなれば人(労働者)が不要となる。という論理は資本主義の原理からみて当然である。著者自身が任務終了でクビになるシーンはおもしろい。一方、日本の会社組織は、役所なんかそれ以上であるが、まず構成員がいて、ひどいときには構成員の勤続年数にあわせたポジションを、必要もないのに、作ったりする。この日本の慣行は1度構成員になったものは構成員たることが永年保障されるべきであるという論理にもとづく。この日本の慣行に従い、その構成員になったものは幸いなるかな。ぬるま湯のなか定年まで身分保障。ということは高度成長期の大企業内だけのことであった。最近は大企業も解雇の嵐で、クビが普通となった。この本では外資系の会社の雇用の流動性を訴えたいのである。これは日本の大企業のように構成員全員の保障を当然としてやってきたが不況で逆切れ的リストラで理不尽な大量解雇とは違うと批判したいらしい。その批判が十分なされているかわからないが、外資系の会社のポジションの概念、雇用・解雇の概念そしてその実行の説明はよくわかった。


 上述の本と離れて;日本の最近のリストラで悲惨なのは、ぬるま湯のなか定年まで身分保障されると思い、40代・50代と自己研鑽してこなかった元エリートたちが大量に放逐されたことである。彼らは、プライドだけ高く、実務はすべて若いものがやると信じ込んでいる。しかしながら、その実務をやる若い者は、ぬるま湯あがりのおっさんに、おまいも「槍働き」しろよ!とどやしつけるのだからたまらない。

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1 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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激しく同意 (ワタリ)
2004-12-15 22:56:21
 確かに今の40代50代のオヤジってひどいです。

 自分たちのために若い世代や女性が自立できる給料や保証を手にできないでいる。なのに「甘えるな!」なんて偉そうにに怒鳴っている。

 人によってはメールもファックスも使えない。ワードも使えない。携帯の電話帳機能も使えない。たった半ページの英字新聞も読めない。

 なのに人をつかまえては「フリーターなんてとんでもない」と傲慢に叫ぶ。そんな面接官をこれまでのアルバイト生活で何人見たでしょう。

 
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