いか@ 筑豊境 寓 『看猫録』

Across a Death Valley with my own Distilled Resentment

事実上の「保護国」

2008年11月05日 22時55分44秒 | 日本事情
西尾幹事センセのブログにて;
 
つまりわが国はこれから困難な状況を迎えるとともに、好機をも迎える。好機とはいうまでもなく、アメリカの事実上の「保護国」にある立場からの脱却、すなわち「独立」のチャンスの到来である。


との言。 うーん、何かわれらがぬっぽんもいい感じになるらしい。

でも、アメリカの事実上の「保護国」って言い方はなんだろう。日本は米国の(被)保護国(protectorate)、じゃだめなんだろうか? なぜ、"事実上の"とか、保護国にカッコ「」さ付ける? 何を留保したのだろう?

あらためて、保護国とは、本来主権の一部である外交権や国防権など、特に対外主権を自国で行使せず、他国にその権限を譲与あるいは奪われている状態にある国家のこと。

現行ぬっぽんはその通りで、交戦権を政府が放棄している。一方、地球最大最強の外国主権軍が駐屯している。つまり、日本は軍事権を制限、あるいは奪われている状態にある。  参考愚記事; 地球で一番豊かな難民キャンプ

ところで、西尾センセのブログの同記事で、

田母神航空幕僚長の論文は普通に立派なことを語っていて何も問題はない。しかるに日本政府はなにかに怯えて、彼の地位を外し、彼は解任はされなかったが、定年退職の形式でやめさせられた。政府としては苦肉の策だろうが、なぜそんなにビクビクするのか。アメリカから一歩ずつでも「独立」した方向へ進もうとする今の日本人の精神的情勢がまったく分っていないのである。 


わがらねぇ~。 おいらには、わがらねぇ~。

なぜ、保護国の航空幕僚長が立派なことを語りうるのか? だって、西尾センセが日本は保護国だっていったじゃないの。つまり、日本政府はまともな国防権を行使していないと。そんな国防権を行使してこなかった自衛隊の幹部がなぜ立派なことを語りうるのか?

こういうつっこみは、難癖だろうとおもわれる御仁もいるだろうから、別の視点で。

田母神航空幕僚長の日本国航空自衛隊の戦闘機は米国製なんだろう(日本でライセンス生産していたって、設計は元来米国)。つまり、日本国航空自衛隊は米国製の戦闘機を乗りこなしてナンボの集団だ。

西尾センセは、「アメリカから一歩ずつでも「独立」した方向へ進もうとする今の日本人の精神的情勢」とかいうけど、F22に勝てる戦闘機を日本人は作っているのかな?

そういう即物的準備も何にもなしに「アメリカから一歩ずつでも「独立」した方向へ進もうとする」っていうのは観念・妄想ウヨだよ。参考;愚記事、世の中全てが敵に見える。  きち%いの繰言

って、つっこみをいれるおいらも、やはり、 占領軍の命令に怯えた60年前のマインドコントロールがずっとまだつづいていることは間違いない んだべか?

おやすみなさい。