alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

温度差

2011年03月17日 | 日本の「空気」

 今回の地震があってから私が個人的に
どうしても驚かされてしまうのは
フランスと日本とのものの見方や報道の仕方であって
最近ではもうなんだかかつてパリに留学していた
時のように 日本とフランスとのその違いを
身体で学んで でもそれを日本の人に言ってももなかなか
理解されない そんなことが多くなってきた。


 そもそも私の場合は地震自体を知ったのも
フランス関係の仕事をしている方とお話を
してきたその後で フランスから携帯に電話がかかり
「大丈夫?みんな美樹のこと心配してるよ!」と
言われてはあ?なんのこと?と思ってた。


 昨日地震があった時間に一緒にいたフランス人と
話していたけど 彼の場合も同じで揺れを感じてなくて
私と話してそのあと5時頃、フェイスブックを
みてみたらやたらと友人が心配していて
はあなんのこと?と思ったらしい。


 その日の夕方私は何が起こったかを知るために
京都のラジオをつけたのだけれど やたらのんびりモードで
驚いて 1日目はほとんど何があったのかわからなかった。

 それからやたらとフランスにいる人達から
連絡がきて うちにはテレビがないからなのか
私がちょっと出ている隙にも彼らは情報を入手していて
「また爆発があったろう!」と言ってくる。
そもそも原発が大変らしいというニュースだって
私の場合はフランスから入って来たんだ。
ええ本当?なんのこと?と思って一体何が
どうなっているのか 自分なりに把握をしようと
もがいていたら いつのまにか
テレビがないのに まわりにいる日本人よりも
いろんなことを知っているようになり
こんどは私のまわりの人が 私にむかって
「ええ そんなことあったのー」と言っている
みんな テレビあるんだけどな。


 最近ではその温度差はどんどんと広まっていて
明確な被害が起こっていない京都はとてものんびり
みんなテレビをつけつづけていると不安になるから
最近はあまりみない人も増えているらしい


 そんなさなかに フランスではもう原発が
大変だという議論が沸騰しているらしく
フランス政府は関東にいるフランス人に
帰国もしくは関東より南にいけと行っているらしい
日本への渡航も自粛を呼びかけていて
昨日からかな 航空機の便も増発させて
どんどん帰国させてるらしい


 彼らはいつも 私にこう言ってくる
「チェルノブイリを知らないのかい?
あの時どうなったと思ってるんだ!」
私はちょっと言いたくなるけど 日本の
一般の人がいったいどれだけ チェルノブイリを
自分ごととして語れるだろう 今日母がもらしていたけど
「原発のことなんて難かしくてわかんないわよ!」と
言っていた。確かに知ろうとすればするほど
あまりに専門知識が必要で かなり面倒くさくなってくる


 どうしてこんなに違うんだろう
同じ日本のニュースであって
同じことを 時には同じ映像も使って話しているのに
どうしてこうも 日本にいる当事者であるはずの
私たちと パリという あまりに遠い外国の人達は
反応がこんなに違うのだろう 
誰かと話せば話すほど 私はなんだかひきさかれてく
コトは重大なんだろうと私は思う
彼らはそれを知っている
だけど私たちは 何かを信じているのだろうか


 私はこんなところにいるけど
正直いってとても怖くて いつも不安で仕方ない。



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