alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

フランス語を教える

2012年03月08日 | フランスへの道




 「はーいじゃあ 私の後に続いて発音してください
Répétez après moi! (レペテアプレモワ!)」

 そんな声を聞きながら まだ訪れたことのない パリという
憧れの場所に向かって フランス語を勉強していた高校時代。
フランスから来たという女の先生はなんだか素敵なオーラがあって
彼女が家庭科室で作ってくれた フランス流のガレットは
日本で知ってるクレープとは全然違ってとても印象的だった。


 そんなフランス風クレープも 自分で作れるようになった今
15年が経過した今 私も彼女をちょっと真似して
今日は「レペテアプレモワ!」と言ってみた。
今日はフランス語の初レッスン。やったことがないわけじゃないけれど
今日は一対一じゃなくって2人を相手にしていたからか
なんだかこれまでより緊張をして なんだか先生になった気分。


 先生 私 あれだけフランスに憧れて やっとここまでやってきました
そう高校時代の先生にちょっと言いたくなってしまう。そりゃあまだ
わからないことも山ほどあるけど でもカフェが好きで憧れて
フランスに想いをはせて 一方で環境活動をバリバリしていた
私が今 ちょっとずつ遠い未来に近づいて来た。それはとっても嬉しいことだ。


 フランス語 は やればやるほど難しい。
へこまないことなんかない し 読めば読む程わからない。
今まで誰の口からも「フランス語?簡単じゃない!」なんて聞いたことがない
わかるためには?努力に努力をかさねることか?たとえ毎日「うーんわからん」と
思っていても?いつかわかる日が来るために?


 フランス語を挫折するのは本当に容易だと思う。
基礎の基礎らしい顔してでてくる定冠詞とやらは これまた
やればやるほど だから何?どっち?という感じだし
基礎はとっても大事なのだけど 基礎こそが一番難しい。
それがフランス語 の 一番の苦しさかもしれない。

 だけど私はさんざん苦しんでやってきたから
わからない人の気持ちや嫌になる人の気持ちだけはよくわかる。
もっと面白く 楽しく 子供が言語を身につけるように
すーっと入るフランス語というのはないのだろうか?
それがあったらかなりうけると思うのだけど
いつの日か 子供から学ぶフランス語とか
シャンソンで学ぶフランス語とか 料理しながら学ぶフランス語とか
フランス流の生き方や考え方、はたまた哲学カフェだとか の あるカフェを
やれたら面白いだろうなあ。。。


 一緒にフランス語を勉強したけどやめた人なんて沢山で
(むしろ高校や大学時代から続けている友達なんているのだろうか?いない気がする)
やめる理由もタイミング も 山ほどあった?と自分に問うたら
不思議なことに 私にとっては そんなタイミングは一切なかった。
そんな気がする。一体どうしてなんだろう?


 妊娠中に書いていた本を書き終わったときでさえ 私は
バカみたいにカフェに通って フランス語を勉強してた。
おそらくあのときお姉さんは「あんたそんなことしたってね 生まれたら
何もできないのよ バカねえ、、、」と思ってたんじゃないかと思うけど
半ば強迫観念みたいに 私はフランス語を続けてた。
どうしてなのだか息子が生まれた直後ですらも、病院の中の有線で
「フランス語を失っちゃいけない!!」と思ってわざわざシャンソンの
チャンネルを聴いていた(そんなことが体調を悪化させたのだろう)
そんな私にとっては「フランス語?やりたくてもつらい、しんどい」と
思う機会はたくさんあっても「もうやーめた!」と思う機会は不思議なことに一度もなかった。
いつまでたっても もっとしゃべりたい もっとできるようになったらなあ
そんなことを思ってた。そうして今に至ってるわけだけど


 私は別にフランス語が好きなわけじゃないと思う。
でもフランスには魅力を感じて フランス人と話をするのは大好きだ。
そのためにはフランス語がないといけない。そして何故だかフランス語を
話している自分はなんだか気持ちがよくって よっぽどか 流暢なはずの
日本語よりも フランス語の自分の方が 本当の自分な気がして嬉しいんだな。
私にとっては それだけのことかもしれない。
英語であってもフランス語でも 語彙力は圧倒的に少なくっても
なんだか本来なりたかった自分になって 本当の気持ちで話せる
日本語で話す「うっ」というような壁や自分を押さえ込むような力が
私の場合 外国語だと働かなくて それが気持ちいいのかなあ?


 フランス人はおおげさだ。フランス人は日本人より怠けもの。でも
よっぽど知的ですごい沢山のことを知っている。彼らはしょっちゅう
怒ったりむかついたりしかめっ面をしたりしていて 私はちょっとドキドキするけど
それでもなんだか人間くさい。彼らはきっと 素直に生きているんだろう。
そんな姿に 私も憧れてしまうんだろう いいなあなんだか
私もそう生きてみたいなって 私も仲間にいれてほしいな
あの大げさな議論に加わりたいなと そう思うから
くそー 今度こそ!次はもっと楽しんでやる! そう思って 私は続けていたのかも。
生のフランス 古びたシャンソンじゃないフランスは 本当に
魅力があると思う。それはエッフェル塔とかシャンゼリゼではなくて
人間があり、もがき続ける彼らの生き様なのだろう。


 いつの日か フランスで沢山のことを学んで 日本でカフェみたいな
学校みたいな場ができたらいいと思う。それは語学だけじゃなくって
人生をもっと心地よくするために いろんなことが学べる場。
蓮太郎はそこでギャルソンをするのだろうか?そんないつかの日を夢見て
もう一度気合いをいれて フランス語に触れていこう。

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