alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

ワインとの出会い

2011年03月04日 | フランスの食文化

 「フランスってご飯もワインも美味しいでしょう?」
留学中に 旅行でパリに来た日本人女性出会う度に
こんな質問を投げかけられた。そう言われるたび
私は「そうですか、、、」となんとも言えない言葉を
返してた。だって私が食べているものといったらクロワッサンに
サンドイッチに自分でつくったパスタだったり
ワインなんて興味もなければあまり好きじゃないと
思っていたから滞在中に何度か「もっと飲めばいいのに」
と言われたけれど そんな気にもなれなかった。
当時の私はワインはなんだか渋くて
あんまり美味しくないものだと思ってた。


 ところがそんな私に大きな変化が訪れた。

 それは私の人生を大きく変えることになる
6月の まさにあのカフェで語り合った日なのだろうか
どうして私は ワインが好きになってしまったのか
それはよくわからないけど あの恐ろしい
「コンフェランス・ド・ラ・プレス」というのが
発端だろうということは間違いなさそうだ。


 そこのコンフェランス、、、ってなんだったのかと
思ってたけど 最近になって辞書を引いて意味を知ったら
なんと「記者会見」だったらしい。私は
全くわかってないまま会場に出向いてしまって
そこでフランスのワインの規制の変化について
全くもって理解できない話を2時間くらいきかされて
そこで私はちょっと持ってたフランス語に対する
自信を全部失って だけどもうちょっと知ってみたいから
帰り際に ワインの本を買ってみた。


 そこから何かが変わっていって
本当に何も知らなかったワインに少しずつ
触れて行き 「ラーオーセー」って何なのか(L'AOC)
フランスにはどんな地方があるのか
ぶどうの品種にはどんなのがあるのかとか
ちょっとずつだけど学んでいった

 それだけじゃなく 何よりも大切なこと
それはワインの味わい深さ 奥深さを
身をもって体感できたことだろう。


 昨日ははじめて「取材」と称して
(なんと私は「プレス」になって
「プレスルーム」に行ってしまった!)
幕張メッセのFoodexというイベントに行き
そこでフランス関係の企業がどんなものを
出しているのか見にいったのだけど
まあ半分以上はワイン!ワイン!で
ボトルが100本以上並んでる、、、


 なんとなくワインというだけで
華やかで高級で敷居の高そうな感じがしたけど
新幹線代払ってまでここに来たのだ。
かなり気合いを入れて来たから
なんとなく素通りなんかしちゃいけない!と
会場にいること6時間。なんとか勇気を
振りしぼり 折りを見てはフランス語で話しかけ
ワインを試飲させてもらったり
お話をきかせてもらったりした。


 今回ここで試飲したのはモンペリエの近く(ミネルヴォワ)の
赤ワイン、ボルドー近く(ベルジュラック)の白ワイン、
タヴェルという、アヴィニヨン近くのロゼワイン、
それからドイツワインにベルギービール、紅茶に
日本酒、ベトナムコーヒー、、、、

 色々と飲んでみると 本当に同じ「ワイン」という
名称なのに どれも味わいが全然違って
記憶に残る味わいだった。なんというか
フランスの奥深さを感じられる経験だった。
前にパリで4種類のワインの試飲会を
友人宅で開催してもらったときも
全然味が違ったけれど
「みんなちがってみんないい」って感じなんだなあ
「それぞれ違って それぞれの味わいがあるから面白い」
という、、、フランスワインはそれを味で示してくれてる
そんな気がする。夏以降いろんなワインを飲んだりしたけど
フランスのワインがいいなあと思うのは
複雑な味の広がりだったり変化だったり
地方ごとに全然違う味わいがあるからなのだろう。
その違い、多様性、同じじゃなくてもいいということ
それが私の心も一緒に開かせてくれる そんな気がする。


 本当に美味しいワインや本当に美味しいものは
やっぱり作り手の人の想いがしっかりと入っているのかなあ
それを感じられた時に「うっわあ美味しい!!」と感動し
その味わいがいつまでたっても舌に残って
忘れられなくなるのかな。

 先日友人と行ってみた大山崎のサントリーのウィスキー醸造所で
味わった「山崎」もめちゃくちゃ美味しくて
ああこの空気で味わうの最高、、、、!と二人で感動していた。
そういう 味と その雰囲気とが相乗効果を生み出して
記憶に残る味わいになる それって本当に素晴らしい。


 ワインは一人で飲むものじゃなくって
誰かと一緒に楽しい雰囲気で その時間全部を楽しんでると
より一層美味しくなるもの。美味しいワインを選べるようになったなら
美味しいワインと楽しい食事と会話でいい時間が過せるかしら
ワインと料理のマリアージュ 
心まで溶けて行きそうな気分にさせる魔法をもった
フランスの美味しいものたち
昨日はちょっとそんな気持を思い出させてもらえたから
これからももう少し進んでいって
楽しい食のあり方を 私ももっと探りたい。

最新の画像もっと見る