alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

フランスの科学教育

2012年02月20日 | 日仏子育て事情


 「ハーイじゃあみんな 教えてくれる?
シャボン玉はね!一体何でできてるのー?」

「空気!」「それから石けん!!」「それから水ー!」

 目の前でハキハキとシャボン玉の成分について答えている
幼稚園児を目にした時に 私は度肝を抜かれてしまった。
これが フランスの幼稚園児?こんな質問 こんなにはっきり
日本の幼稚園児は答えることができるのだろうか??


 それは私がようやく何度も行きそびれていたかの有名な
Cité des enfantsという子供用の科学館みたいなのに
息子と行った時だった。「アトリエがはじまりますよー!」
と言われてよくわからないまま暗い空間に息子と座ると
ヒラヒラした妖精のような格好をした とても強い口調でしゃべる
お姉さんが 幼稚園児の団体の前でシャボン玉についての
講義をはじめたのだった。きょとんとして様子を見守るのは
私と息子で 団体で来た彼らは興味津々。


 「シャボン玉は三角形にもなると思うー?」
「いや ならないー!」「あれ なるかもな?」
そんな受け答えをしながら 彼らの前で次々に
大きな形のシャボン玉を作っていくお姉さん。

 そして彼女の投げかける質問に 幼稚園児は
簡単そうに答えてる。そう あたかも そんなの
しょっちゅう耳にしてますよ といった具合に
考えることさえせずに まるでABCの次は?D!といった具合に
シャボン玉の成分について答えてた。


 私がなんだか驚いたのは 彼らは「空気」というのを
知ってたことで その時は確か浮力に関する実験もあり
「どうしてこれは浮くのにこっちは浮かないの?」という
お姉さんの話の中に 浮力についても言われてた。
彼ら幼稚園児の前で わかりやすく浮力について!
なんか フランスの科学ってすごい、
ノーベル賞ものの科学者は沢山輩出してるらしいけど
それって幼少のころからの教育のたまものなのかしら?と
私は思ってしまった。


 ちなみにこのシテデザンファン、パリで子持ちなら
必ず何度も行くと言われる場所で、結構入場料は高いけど
「あそこねー うちの子が小さいときはよう通ったわ!」という
話をしょっちゅう耳にした。やけにばかでかい建物で、2歳から6歳くらいまでの
フロアもあれば中学生用のフロアもあるし、3Dの映画館とかもあり
高いので私たちは1回しかお金を払って行かなかったけど
驚いたのは幼稚園児用の工事現場があることだった。



 そこには発泡スチロールみたいな柔らかめの素材を使った
巨大な石材のようなものがあり、クレーンもあれば貨車もあれば
踏切なんかも存在してて そこに行く子は全員工事の格好をして
ちゃんとヘルメットも着用しないといけない(じゃないと
石材がどこからともなくどーんと飛んで来て本当に危ない)
そこで幼稚園児たちは一緒になって家を建てる!おい、
もっとブロックを運べ、これを使って荷をおろせ、とか
そんなことを命令しあって家を建設するわけだ。これはすごい。
息子も大喜びだったけど 彼は小さかったので お兄ちゃんたちの
圧倒的なパワーに押されてよく泣いていた。
ここではみんなやりたくてたまらないので決して誰も譲らない。
そんな男の子たちの夢見る世界が シテの中にはあるんだなあ。


 それもすごいなと思っていたけど
今日iPadの子供用のアプリで一緒に勉強してたら
ボンヌママンという、フレンチ好きな女子御用達の
おしゃれなクッキーのメーカーが、「ムッシュー ビスキュイの
何故?に答える」というアプリを無料でつくってて
ふしぎなことに 沢山の質問に答えてくれる。
「なんで猫はひげがあるの?」とか
「なんでカンガルーには袋があるの?」
「どうして牛には模様がついててみんな違うの?」とか
素朴な疑問に答えてくれる。それが1-2分くらいの
ビデオなのだけど とてもわかりやすくてなるほど!!と思う。


 こんなのを クッキー会社が無料で提供していること
それから動物たちに関する素朴な疑問をこんな科学的に
ちゃんと教えてくれること(2分くらいあるので
たった一言じゃなくて けっこう流れがしっかりしていて
なるほど!!ととてもためになる) それがすごい!と思ってしまった。

 フランスって 科学が日常にあるのかなあ?
科学っていうと難しい!!と思っていたけど
科学って「何故 何にこたえる」というムッシュー ビスキュイの言うように
ただの疑問、Pourquoi?どうして 何故?という 哲学と
まさに同じそのWhy?という問いに 素直に疑問を持ってしまったら
解決をせざるをえない それだけのものなのかもしれない。
哲学と科学の国フランスの 根底にあるのは Why?という問い
そしてそれを問うてもいいこと 問うたらそれに誰かが答える
「そんなことはどうでもいい!」というのではなく
「そうだね どうしてだろうね?」と考えようとしてみるところから
哲学も科学もはじまるのだろう。


 子供の視点から学んでみたら もしかして
哲学も科学も そんなに難解じゃないのかも。
ただそういう態度を常にもっていること その差が
20年とかしたときに ものすごい差になっているだけかもしれない
どうして?どういうこと?どうしてそうしないといけないの?
そんな疑問、疑うことが許される国
そこで発展しやすい学問 そこで発展しやすい物事
そういうものはあるのだろう。


 子供の視点でフランスを学ぶ
フランスの教育は やっぱり日本とは違いそう で
その根底にあるものを やっぱりもっと探っていきたい。
フランス流インテリジェンス その根底にあるものは?
それはみんなの好奇心であるかもしれない。

フランスに行くなら

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