alternativeway

パリ、カフェ、子育て、サードプレイス、
新たな時代を感じるものなどに関して
徒然なるままに自分の想いを綴っています。

ジャーナリスト

2012年02月03日 | 想いをカタチに


 「ミキはどうして自分のことをジャーナリストって言わないんだい?」
と先日 Paris-Bistro.comの代表に不思議そうに言われてしまい
こっちが不思議な気分になって どうしてジャーナリストって言えるっていうの?
新聞記者なわけでもないのに と 思ってしまった。


 ジャーナリストであるとか プレス ということを
名乗るだなんて 考えたことすらなかった。その両方とも
かつて新聞社で働いていて それから今独立して自分でプレスになってる
Paris-Bistroのローランが教えてくれたこと。


 ふーん プレスかあ プレスって かっこいいなあ
そう思ってたらフランス人たちのおかげでなんどか
プレスルームという空間に私も入れてもらうことができ
なんとコート掛けがあるなんて!!とか なんでこんなに
待遇がいいの?と驚いたり喜んでみたりしてたけど


 ジャーナリスト って 何なんだろう。


 どうして私は 1月に ソフィーと会う前の朝
空港に行くバスの中 今まさにセシウムの値が急上昇してると
知っていながら それでも空港に向かっていったのだろう。
あの日の朝 蓮太郎の顔を見ながら もしかしてこれが最後?と
ちょっと思った。私はとても怖かった。だけど私は行くことにした
よりによってこんな時 そう思ってしまった福島に。
(その後フランスのソフィーの友人からも大丈夫か?なんか
大変なことになってるらしいけど?というメールが送られて来た)


 おそらく 私は ジャーナリストというのをちょっと意識していたのだろう。


 そんな時でも行ってみること 他の人が この連休は
あえて西日本にでも行ったらと言っているような時 に
あえてそこに向かってみる。 そんな人はあまり居ないけど
きっと私も ただ通訳としてだけでなく 何かを感じてそれでも
新幹線に乗り込んでみることにしたのだろう。本当は2人して怖かったけど
誰かが行くこと そこにはきっと意味がある。


 そこからいろんな試練があって それでも私は
書いてみるということをした。それがいいのかよくないのかは
わからなかったけど とにかくソフィーは応援してくれ
知り合いのフランス人たちも応援してくれ 少しでも
それを読んで 何かを思ってくれた人たちがいた。
一人でもいいから知ってほしい そう思ってた。
このブログでも 少しは読者がいることを 私は知ってたわけだから。
私もツールを全くもっていないという訳じゃないから。
だからその後 福島の人が読んでくれたり
福島に関心を持った人が勉強になったと言ってくれたりしたのが
私にはとってもうれしくて なんだかそういうことを続ける
書く ということを続けていくこと それはとってもありがたい。


 1人でもいいと思ってた人が やがて2人になり 5人になったら
それだけでも本当に嬉しい。なんだか最近 私が書いたカフェの本は
一人歩きを始めてくれたような気もする。あの本を読んでくれた人に
この3日くらい立て続けに会い、 そういう人たちの話をきくと
ああもう私が説明しなくてもよくなってしまったんだなあ と 思う。
「はあ?カフェ?」と言われる時代は過ぎて 私の頭の中にはあって
誰も理解してはくれてなかった「カフェの研究とやら?」というのは
今では誰かの頭の中に それなりに残ってくれるようになっている。
それくらい内容が誰かの中に入ってくれたのならば なんだか私は
それとは違う世界にもう行ってもいいような そんな気さえしたりした。


 「私は人々の物語がある場所が好きなのよ」とソフィーは言った。
だから彼女はエジプトとか色んな国に取材をしに行くらしい。
どの国がどう、とかではなくて 女たちのストーリーのある国へ。
だから彼女はどこだったか イスラムの女たちの話もしてくれた。
女たちがもがきながらも自由を少しずつ勝ち取っていく そんな
ストーリーのある国へ 彼女は取材を重ねてく。


 私が今回どうしても同行したいと思ったのは
きっとジャーナリストの仕事を隣で見たいと思っていたのもあるだろう。
こうやって質問するのか こうやってメモしていくのか
彼女がこれからどんな風にまとめていくのかはわからないけど
私はけっこう右腕みたいにもなっていて 半ば以降はかなり
ソフィーは私に相談していて 私の意見を受け入れていた。
横浜でめちゃくちゃわかりにくかった脱原発会議のデモ会場を探す時、
「ソフィー、私のこと信頼してる?」と聞いてみたら「完全にね!」と
答えてくれた。アポイント、道案内、チケットの手配、そして通訳
それから人の話をきくこと そうしてそれを吸収して
それからまた質問して全体像を把握しようと努めていくこと
そうして真実を知ろうとすること、、、


 私にはとても面白かった。沢山の人が質問に対して
答えるときに私の目を見て答えてくれていたのが 私には
とても嬉しかったしそれが大きなことだった。少なくとも
ソフィーだけでなく 私も話を聞いてしまった。 しかも
彼らは私に向かって話をしていた もちろんそれは通訳だったからだけど、、
でも彼らの話は「そうなんですか!」とうなづく私にも向かって
発せられていたと思う。だから私も少しでも何かがしたいと思った。





 私は人の話を聞くのが好きだ。高校生のころも職人展に行っては
職人さんの話に耳を傾けていた。一度取材で新潟や山梨の職人さんの
取材に行かせてもらったときは本当に楽しかったし嬉しかった。
もちろん原稿に山ほど赤は入ったけれど それでもお話が聞けて
本当に素敵な経験だった。私は書くことも伝えることも大好きで
写真や文章を使いながら 何かを誰かに伝えることが
ジャーナリズムというのなら 私がやりたいことというのは
もしかしたら彼らのように ジャーナリストなのかもしれない。
ソフィーやローランがしてること それらはとても格好いいし
ソフィーには言ってみたけど 私もいつか フランスのあの
PRESSカードを手にしたい。(だって美術館がタダになるのだ!)


 ペンの力で人をひきつけ ペンの力で何かを変える
言葉が力強い意味を持つ そんなことができるなら
それは本当にすごいと思う。人と話し、質問をして 議論をしながら
どんどん書くこと そうしてそれをまとめていくこと
たくさんの消え行く物語 を 私もきちんと言葉にしたい。

フランスに行くなら

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