1曲目に、自身が子供の頃の録音と思われる歌を入れている。可愛い声(^^)なるほど、子供ながら上手い。よく録音が残ってたものだ。親も音楽的な才能に期待してたのかな? 続く2曲目にも子供の頃の声をサンプリングに使っているようだ。こちらはエフェクトがファンキーなレゲエのリズム。今ふうで洒落てる音だ。
「夢女」はクールなジャズボサで、叔父のTed Loがキーボードやギターでバックアップ。ユージン・パオのギターソロ、カッコいい! 今ヒットチャートに上がってきている「Volar」は少しHip Hop入ってるノリのいいクールな曲。実はこういうの好きだったんだ~。アメリカ暮らし長かったんだから当然だよね。
ほかはバラードが多いが、低音域を丁寧に歌っていて、前作よりも説得力大幅アップした感じ。“素の部分が見えなくてつまらない”と前作の紹介で書いたが、静かに語りかける低音部はそうでもないぞ。何よりも、全体に本人が気持ちよさそうに、しっかり曲に感情移入して歌っていて、同時に完全に自分でコントロールしているところがいい。
「You'll shine again」は「我不是好人」の自作詞英語版。やはり、自分の気持ちをより深く表現するには英語らしい。最後の「Dream Away」はギター弾き語りで聴かせてくれる。いつも帽子をかぶっているので“実はハゲ?”疑惑がある彼だが、こんな風に自分のために歌ってくれたら、ちょっとくらいハゲててもかまわない!と思った女の子は少なくないと見た(笑)
前作は、まず側田という歌手を受け入れてもらうという狙いで作った分、手探りの部分があったが、今回は側田はもう受け入れてもらえたので、やりたいことをいろいろ盛り込んで、本人も満足度が上がってると思う。そして、ソロ歌手としてやっていく覚悟をしっかり決めた感じがする。(今思うと、前作では、「だめだったらミュージシャンに戻ればいいや」みたいな、おそるおそる歌ってるところがあったような。。。)
No Protection、もう誰かに守ってもらうことなく、立ち向かっていく側田。香港ポップスを担う一人になっていっておくれ。

