南半球には初夏の風が吹いていた。
31期学院生のオーストラリア研修の時期がやってきた。

ほぼ2ヶ月間の留学実体験研修である。自分の力で生き抜いていけるかどうかを試すための絶好の研修である。異文化社会の中では日本での常識は通用しない。「言わなくても解るべきだ!」のテレパシー的日本語言語文化の世界から、話さなければ理解してもらえない対話言語重視世界の文化の壁を越えていくのは難しい。でも学院生にとっては余計な心配であった。話すことを抑制されていた日本社会から脱出して、言葉を通して、体感できるほどまでに話すことが許される。言葉は控えめに、他人の目を、本音を気にして生きていく。こんな抑圧的な呪縛から解放されると、自分の本当の姿が見え始める。本当の自分の姿が見え始めると、自然と笑顔がこぼれてくる。オーストラリアには笑顔が一杯あった。物質的にはずっと豊かな日本だが、心からあふれ出る笑顔の豊かさを日本に見出すのは難しい。一体全体何のために?一生懸命勉強して?一生懸命働いて?答えは唯一つ。溢れ出る笑顔のためだ。笑顔と豊かさとの関係は、とても仲の良い双子の兄弟のようなものだ。IBS外語学院で修得できる最高の学問は、本当の笑顔である。