一日のうちで最も美しい風景は夕日だと思う。どれぐらいの人々が夕日をゆっくりと観賞できるほどのゆとりを持って生活しているのだろう。苦しみや悲しみ、そして一日の疲れを、しっかりと包み込んでくれる真っ赤な太陽。太陽の大いなる恩恵を決して忘れてはいけない。大自然の全ては、森や水、海、空、空気、雑草から小さな昆虫まで、太陽によって生かされている。太陽から奇跡の距離のバランスで地球は生きている。小高い丘の上に登り、波静かな白砂の上に腰掛けて、いや防波堤でもいい。夕日が沈む光景を、静かな時の流れを、無心に感じれる一時が欲しい。それだけで充分だ。僕が生きている証になる。