hiyamizu's blog

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小川有里「負けるな姑!嫁怪獣に喰われるな」を読む

2010年09月11日 | 読書2

小川有里著「負けるな姑!嫁怪獣(ヨメサウルス)に喰われるな」2009年4月、講談社、発行を読んだ。

著者は最近の嫁を「嫁怪獣(ヨメサウルス)」と呼び、なんにも怖いものがない傍若無人ぶりの事例を、姑よりの立場で紹介している。極端とも思える事例は、今時の嫁のすさまじいわがままぶりを示し、一方で小さくなっている姑の姿を描いている。

もらうものだけはしっかり受け取り、顔も見せない嫁、逆に気をつかって卑屈になる姑。「甘えちゃっていいですかぁ~」と何から何まで姑にやらせる嫁。
ワガママでなめきった嫁、小さくなっている姑の話が延々と100ページあり、ちょっと逆襲した姑の話が70ページほど続く。

なんでここまで嫁が強くなったかというと、いつでも帰ってこいという嫁の親がいて、離婚が怖くない時代になったことがある。さらに、旦那は弱く、嫁の言いなりだ。そう育てたのは姑なのだが。

著者は、お金は将来の自分のために持っていることを強調する。
また、どうしても同居せざるを得なくなったときの、嫁の理想の姑はこんなだという。
○何か世話してくれたときなど、ちょこちょこお金をくれること
○「これはこうするものだよ」など言わず、嫁のやり方に素直に従うこと
○「ありがとう」を必ず言うこと
○嫁をさんづけで呼ぶこと
また、一週間のおためし同居を勧める。



小川有里は、1946年,高知県生れ。介護雑誌などのライターを経てエッセイスト。女性(特におばさん)、夫婦、家族、育児、社会現象などをテーマに新聞、雑誌にエッセイーを連載。
著書に、『定年ちいぱっぱー二人はツライよ』『定年オヤジのしつけ方』など。



私の評価としては、★★☆☆☆(二つ星:読めば)

わがままな嫁の話が延々と続き、うんざり。「帰省しても、嫁は実家に泊まり、夫が泊まる婚家には絶対泊まらない。」など中には、私には当然というか、その方が良いじゃないかと思う例も散見する。著者は「息子は嫁にくれてやったと思え」という言葉に感心するが、男親で、息子でもある私から見れば当然だ。別な家庭を築いたのだから。

巻末に、「ヨメサウルスの咆哮(ほうこう)」をお寄せください」とあり、嫁側のあんな、こんな言い分を出版社宛にお送りくださいと呼びかけている。著者は、「定年オヤジのしつけ方」でもっとも弱い定年後の亭主で儲け、この本でその妻、そして今度は最強の嫁でまた儲けるつもりのようだ。上には上がいる。



<目次>
まえがき
第1章 嫁は強し
第2章 姑よ、なんでそこまで気を遣う
第3章 姑の逆襲
第4章 出過ぎる姑は打たれる
第5章 嫁と姑の新時代
あとがきにかえて





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2 コメント

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Unknown (りんこ)
2012-08-21 15:40:48
子供達が自分達で決めて結婚した日から、姑の立場になり、嫁曰く嫁に来てやったと言わんばかりの上から目線。してもらって当たり前の態度見え見え。日頃は寄り付きもしないくせに。陰では姑の悪口かよ。って言いたい。なんで親の私が嫁の顔色を気にして憂鬱にならなきゃいけないんだよ!って思ってしまいます。子供もいて良し悪し。
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Unknown (hiyamizu)
2012-08-21 17:21:40
りんこさん、ごもっともです。
いまや姑が嫁に気を使うのが普通の時代ですね。まあ、お客さんと思って接しているうちに対等な友達くらいには出世できるかもね。そんな風に考えないと健康に悪いですよ。
なにしろ日本の男は頼りになりませんから。オリンピック見ていても分かりますね。
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