NHK科学・環境番組部編「-NHKためしてガッテン-病気のしくみがわかる事典」2008年3月大泉書店発行を読んだ。
NHK TVの「ためしてガッテン」は、病気、健康、生活に関する新常識を分かりやすく教えてくれる番組で、多少ばかばかしいところはあるが、私は時々見ている。「○○はがんに効く」などワンポイントのデータで結論づけるいいかげんな健康番組が多いなかで、「ためしてガッテン」はまともな番組だと思う。
この本は、番組スタッフが病気に関する調査結果をまとめて豊富なイラストで解説していて、番組同様極めてわかりやすい。
身体の仕組み、病気になるメカニズム、回復や予防の仕組みが、バカにされているくらいわかりやすいイラストで説明される。ただ、内容は最新の研究成果を反映しているようで、他のTV番組のように偏った一方的説明ではなく、公平で科学的だ(と思う)。
目次は以下だ。
第一章 生活習慣病を知って健康になる(高血圧、糖尿病、動脈硬化、肥満、血液ドロドロ、骨粗しょう症、がん、脳卒中、脂肪肝、歯周病)
第二章 身近なカラダの悩みを知って健康になる(五十肩、ひざ痛、ぎっくり腰、むくみ、睡眠障害、肺炎)
第三章 もっと健康になるための予備知識
私の評価としては、★★★★☆(四つ星:お勧め)
一度、身体の仕組みをきちんと理解しておくことをお勧めしたい。あらためて人間の身体は本当によくできていると思う。しかし、精巧なだけに微妙なバランスが崩れると、防御のための仕組みが自らを攻撃することになってしまう。
現在、克服されていない病気の多くは、免疫に関連する病気なのではないだろうか。免疫が誤って自分の身体を攻撃してしまうことがあるが、何をもって自己と認識しているのだろう。興味ある点である。