東京および近郊に70有余年、天下の名園、小石川後楽園へ行ったことがなかった。
突如、決意し、紅葉にはまだ早いとはわかっていたが、断行。というほどではないが。
11月21日、飯田橋駅東口から約10分。唯一の出入口である西門へ。
小石川後楽園は、水戸徳川家の始祖頼房が、中屋敷(後に上屋敷)の造り、二代藩主の光圀の代に完成した。現在は国の特別史跡および特別名勝に指定された都立公園で、約7万平米ある。その名は、范仲えんの「岳陽楼記」にある「天下の憂いに先じて憂い、天下の楽しみに後れて楽しむ」からとられた。
入ってすぐ、借景に驚く。東側には、左手に文京区役所、真ん中にド~ンと東京ドーム、右手に東京ドームホテル。
大泉水の中に浮かぶ蓬莱島の向こうにも東京ドーム。まるでドーム見学に来たようだ。
大泉水の周りを時計と反対方向に回ってみる。紅葉はまだまだ。12月上旬か?
西行堂跡の看板
階段を登ってみたが、ただ、西行法師の木像が安置されていた堂の跡だけ。
蓬莱島の北側には、これも見事な借景、左手に中央大学、右手が文京区役所。
林の中の小径を進む。龍田川や木曽川とあり、都心なのにまるで深山幽谷(?)。
やがて、内庭へ。ここが水戸藩の書院のあったいわばメイン。大泉水側は「後園」とよばれていた。
東屋で休憩と登ってみたが、座るところなし。
見事な枝ぶりの松。
蓬莱島には渡れない。
大泉水に映る景色。紅葉の盛りには水もと合わせて2倍楽しめそうだ。
江戸時代の風流な酒亭(復元)の「九八屋(くはちや)」。
看板には、「酒を飲むには昼は九分、夜は八分と、何事にも控え目に」とあったが、昼から九分で控え目??
長くなったので、後は次回。