ひつじ草の挑戦状

色んな思いを綴ってます。

コクーン

2010-12-20 | 義経絵巻-芭蕉夢の跡-
その時、子供が賀茂女なのか、義隆なのか、どちらの事を指すのか分からなかったが、何となく今の心境を言い当てられ癪に障ったような感謝したいような変な気持ちが交錯していた。
義経「…あの杖って飛ぶためのもんなんか?」魔法のステッキ?
河合「魔法か阿呆、どっから夢の幻でどこまでが現実の真実なのか分かんねぇな」
義経「あぁ、全くだ」と気を取り直し残ったデザートを「食っちゃおっと♪」とパクついた。
丁度そこの頃、酒田のイベント会場では、葛葉さんはとっても、とぉーっても困っていた。キョロキョロ…源氏乳母車を引きながら、お熱でダウン中の義隆を抱えて右往左往。そこへ、
「ちょっと、あなた。どうしたの?」と声を掛けた優しい御婦人は繭子で「義隆!?」を見て、目を丸くした。
葛葉「この子の知り合いかい?ちょっと預かってる子なんだけど…」
ぐったりしている義隆で、繭子はおでこに手を当てて、
繭子「熱があるわね。今、薬持ってないわ。医務室に連れて行きましょう」
葛葉「それが医務室、見当たらなくて…」こんなことなら洞窟で大人しく待ってるんだったと後悔し、無鉄砲で向こう見ず即行動起こす自分の性格がイヤんなっちゃうわとぼやいた。
繭子「…連れて来てしまった事を後悔してもお熱は下がらないわ」一緒に医務室探しましょうよと説得し、お面の便女に午後の部の席を確保して置くように頼んで、和菓子を預けた。
葛葉「ありがとう、助かるわ。肝の据わったママさんね。…その赤ちゃん(和歌子)包んでる白いの、何?」光沢あってキレイね。オーガニックコットン(木綿)じゃないわ」
繭子「お目が高い。コクーン(繭)よ、シルク繊維で作ったの」発熱発汗作用と清涼感があり、多汗な赤ちゃんに最適な皮膚環境を作り、宇宙服の下に着る肌着に採用されている繊維なの。
葛葉「宇宙?」
繭子「クスッ。蚕って宇宙からの使者って言われているのよ」養蚕の女神 衣襲(きぬがさ)大明神様がお作りになる仏さんたちの衣ね。
葛葉「あぁ。天衣(てんね・あまのはごろも)のことだね、素敵。私も欲しいわ」
繭子「ショールなんてどう?白い肌のあなたには緋色の茜染めのショールなんか似合うわよ」
葛葉「ちなみに、おいくら?」
繭子「そうね、手織りだから値は張るけど9,000…でも、義隆の面倒見てくれてるから2割引いて7,200円でどう?」
葛葉「OK!お願いするわ」
繭子「毎度あり。後から連絡先教えて。品物、お送りするわ」と葛葉相手に商売していた。


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