元京都市会議員鈴木マサホ「ひとくち日記-日々是好日」

鈴木正穂の身辺雑記として「ひとくち日記」を復活。人生100歳時代。コロナに負けないでどこまで書き続けられるか。

今期最初の代表質問   12月1日・2日 

2015年12月18日 | 日記
●12月2日(水)
 
    <本会議 代表質問>

 10時から代表質問の本会議。自民は、山本、下村、田中が、共産は西野、平井が、公明は曽我、国本議員が登壇して休憩。
 3時12分からぼくが8期目初めての登壇。その後、京都村山、維新豊田議員が登壇して終わったのは、5時前かな。

    <ミモロの写真展>

 本会議終了後、四条室町角「ギャラリーちいさいおうち」での「ネコのミモロのクリスマス ~京都案内写真展&クラフト展~」に。5年程前の時代祭の行列の時に、人形「ネコのミモロ」とその親?の小澤誉子さんに出会って以来、FBでの友達になって、写真展には毎年行っている。手芸家らとのコラボが面白い。ミモロの煎餅もあったりして、その発想に脱帽。写真も四季折々の京都の風景と「ミモロ」の可愛い姿が、いいのです。

    <鈴木マサホの代表質問>

ちょっと長文だけど、代表質問の原稿を貼りつけておきましょう。
なお京都市会ホームページから動画で見ることができますよ。興味ある方、ぜひご覧くださいね。

<2015年12月2日 鈴木マサホ代表質問要旨>

○門川市政2期8年の総括,評価と課題について、
○「私たちが目指す京都市像」と未来の京都のための課題について、
○岡崎地域とロームシアター京都の今後について、
○疏水サミットの開催について(要望)を第一質問にして、一旦降壇。

市長らの答弁の後、第2質問として、

人権をキーワードに
〇人権擁護委員の役割と行政の連携及び人権思想の啓発について、
〇ヘイトスピーチ対策について、
〇共生社会を目指した障害者差別解消法の取組について、
〇犯罪被害者支援について質疑をしたのです。

  以下、その原稿です。

 民主都みらい京都市会議員団を代表して質問をします。左京区選出の鈴木マサホです。8期目、最初の代表質問になります。

 さて門川市長、貴方とは、長い付き合いになりました。私が初当選したのが、昭和62年お互いまだ30代。当時貴方は教育委員会の係長でしたか。あれから30年近く、ともに昭和の終わりから平成時代を京都市の教育の充実、市民の福祉の向上など市政の発展のために駆け抜けてきました。

 さて、平成20年桝本市長の退任を受けて、当時教育長だったあなたに白羽の矢が立ち、薄氷の勝利でしたが、見事、当選されました。
 一期目は職員の不祥事、同和行政の終結後の在り方、リーマンショック、O157問題、地下鉄の膨大な赤字問題、財政の健全化など行財政改革に果敢に立ち向かわれ、現地現場主義を掲げて、市民との共汗、政策の融合を掲げて1期目で成果を上げて、2期目も当選を果たされました。

 今年は2期目、最後の仕上げの年であります。この4年間については、先の9月市会の決算特別委員会の総括質疑で民主・都みらい議員団として安井勉団長がこの4年間のマニフェストの実現の評価と課題を述べました。
この間、「はばたけ未来へ!京プラン」実施計画の総仕上げを行うため積極的に取り組まれました。財政事情が大変厳しい中、保育所待機児童ゼロの2年連続達成、過去最高となる観光客誘致、市バス・地下鉄の利便性向上と経営健全化、「歩くまち・京都」、新景観政策、ごみ減量や空き家・ごみ屋敷対策、京都動物愛護センターなど府市協調の推進、ロームシアター京都、動物園の再整備など岡崎地域の活性化など様々な取組が力強く推進されました。

 しかし、様々な課題があることも事実です。本市経済は、外国人観光客の大幅増などから明るい兆しはあるものの、中小零細企業は収益が改善せず、非正規雇用は拡大するなどなお厳しい状況が続いています。一方で少子高齢化社会はますます進展し、さらに自然災害への対策が急がれるなど、本市の財政需要は増すばかりです。また、市民理解が十分に得られていない政策もあり、市民評価につながっていないものがあるのも事実です。そのため、市民とより真摯に向き合うとともに、行財政改革をなお一層積極的に推し進めることが求められています。

 私たち、議員団は、以上のように、門川市政の取組を評価するとともに課題があると考えています。
まずは、2期8年間の総括をお聞きします。何ができて、何ができなかったか、反省すべきことはなにかです。いかがでしょうか?お答えください。

 そして年が明ければ直ぐに市長選挙が控えています。私たちは、以上のような現状認識を踏まえ、「私たちが目指す京都市像」を策定しました。
私たちが支援する京都市長候補には、今後4年間に取り組むべき以下の8つの政策方針を理解の上、実現に向けた努力を求めるものです。 
 ① 安定した雇用と、誰もが住みやすさを実感できるまちづくり
 ② 都市格を高め、人・もの・情報が集まる活気あるまちづくり
 ③ 地産地消・循環型のまちづくり
 ④ 真の共汗により市民力が発揮できるまちづくり
 ⑤ 一人一人のいのちとこころが大事にされるまちづくり
 ⑥ どんな災害にも強いまちづくり
 ⑦ 誰もが「歩くまち・京都」を楽しめるまちづくり
 ⑧ 行財政改革による将来負担の少ない京都市づくり

 市長選挙に向けて策定した向こう4年間の「私たちが目指す京都市像」の政策方針をベースに、重点18項目 要望82の合計100項目の予算要望をとりまとめ、昨日12月1日に提出したところです。私たちの思いを最大限尊重し、平成28年度予算に反映されることを望むものです。 
 そこでお尋ねします。未来の京都のために、課題は何か、どういう政策が必要と考えられているか、お答えください。

 さて、22年2月の本会議で私の質問に答えて、岡崎地域活性化プロジェクトの立ち上げを表明され、以降、岡崎地域活性化ビジョンの策定、京都岡崎魅力づくり推進協議会が設立、地元岡崎自治連の協力などで京都岡崎レッドカーペット、ハレ舞台など多彩な事業が進められてきました。
 そして、この1年、岡崎はさらに変わりました。動物園には4頭の象がラオスから搬入されました。関西ラオス友好協会などご尽力された方々に敬意を表します。21年度から順次整備が進み、この11月グランドオープン、神宮道の歩行空間も9月に供用が開始、小型のループバスも走りはじめ、この12月にはなつかしい市電が総合案内所としてオープンします。また、岡崎一帯が国の「重要文化的景観」に選定、地元の議員として嬉しい限りです。
 そして、ロームシアター京都がいよいよ正月1月10日に「こけら落とし」を迎えます。私も運営委員の経糸の会では、来年5月22日にロームシアターで障害のある人もない人も楽しんでいただける第16回「ヒューマンふれあいコンサート」を開催する予定です。市長もぜひお越しください。

 今後は美術館の再整備計画が進みますが、世界に名だたる一大文化ゾーンになることを期待しています。岡崎地域の今後の課題は何か、またロームシアターを市民に親しまれると同時に、世界に誇れる音楽の殿堂、また劇場としてどのように運営していくのか、発信していくのかお答えください。

 そして、琵琶湖疏水通船復活試行事業が実施され始めました。課題もあるかと思いますが、疏水の歴史を学ぶとともに、新たな観光資源として大津京と平安京を結ぶロマンが実現しました。評価するものです。今後、疏水の歴史を振り返り、また今後の活用を語る疏水サミットを開催されてはいかがでしょうか。要望しておきます。
 ここまでで第一質問を終わります。

 第2質問に入ります。

 さて、次に「人権」をキーワードに、いくつかの課題について質疑をします。

 平成23年5月市会で同意を得て、同年10月から青木芳香議員ら各会派の議員7人のみなさんとともに法務省から委嘱されて人権擁護委員を拝命、今年9月末まで、この4年間、啓発活動や電話相談などに取り組んでまいりました。
この10月から京都市会から8人の委員が新たに委嘱されて活動を始められますが、参考になればと思います。お聞きください。
 人権擁護委員とは、人権の侵害がないか見守り、相談相手になり、適切な処置を講ずることによって救済を図り、また、人権思想の普及高揚にも努めるのが役割で、広く社会の実情に通じ、人権擁護に理解のある人を市町村長が推薦し、法務大臣が委嘱した方々で、ボランティアです。
 活動の一つに人権の花運動があります。人権の花運動とは、秋に小学校や保育園に「水仙の球根」を持って行き、春の水仙の花が咲く頃、感謝状を持っていき、児童生徒にお友達と仲良くしましょうと人権のお話をします。生命の尊さを実感し、豊かな心を育み、優しさと思いやりの心を体得してもらおうということです。
 電話相談では、常設の相談と「子どもの人権110番」や「女性の人権ホットライン」や「高齢者・障害者の人権あんしん相談」があります。
 電話が鳴ると緊張します。お年寄りや子供たち、女性、障害のある人、家族やご近所とのトラブルやパワハラ、セクハラなど電話の向こうの人の悩み事を電話でお話を聞くだけのこともあれば、弁護士会など他の機関を紹介したり、時に人権侵犯事案であれば、問題の解決を図ります。お話を聞いてアドバイスをして、感謝されるとほっとすることもあります。
 街頭での啓発活動では、「人KENまもる君とあゆみちゃん」のゆるきゃらに入ったこともあります。子どもたちが寄ってきて握手をしてくれたり修学旅行生が記念撮影してくれたりで、楽しかったですよ。
 さてこれらの取り組みをして、思ったことは人権擁護委員と法務局、各行政の連携です。京都市としてどう連携を深めるのか、お尋ねします。
 また京都市では人権文化推進計画を策定、様々な課題に取り組んでいます。この後、ヘイトスピーチ、障害者の人権、犯罪被害者の人権について触れますが、まずは人権思想の啓発について市長のお考えをお尋ねします。


 次に「人権」のことで由々しき事案が発生しています。ヘイトスピーチです。
法務大臣をして、「ヘイトスピーチが議論になっており、その中には「殺せ」などといった過激な内容が含まれる場合もある。こうした行為は人々に不安感や嫌悪感を与えるだけでなくて、差別意識を生じさせることにもつながりかねない。一人一人の人権が尊重される社会を実現するという観点からは、甚だ残念なことです。こういった差別のない社会の実現に向けた啓発活動に一層積極的に取り組んでいきたい。」と発言をし「ヘイトスピーチを許さない」というポスターも作られています。
 京都市会でも平成26年12月の市会で「ヘイトスピーチ(憎悪表現)被害に対する意見書」を採択しています。
その趣旨は、「近年、日本ではヘイトスピーチが大きな社会問題となっている。国連人種差別撤廃委員会では、日本政府に対し毅然と対処するよう勧告するなど、国際社会からも厳しい指摘がなされている。2009年の京都朝鮮第一初級学校に対する襲撃事件では、本年(平成26年)12月9日の最高裁決定により、高額の損害賠償を認めた大阪高裁判決が確定した。ヘイトスピーチは、在日韓国・朝鮮の人々に対する社会的排除と暴力であり、決して許されるものではない。中略、今後、更に人権、文化を尊重し、人々が対等で平等に安心して生活することができる環境を充実させ、及び発展させることが望まれる。よって国におかれては、ヘイトスピーチ被害に対し、有効な調査及び対策を検討するよう求める。」というものであり、京都府議会でもほぼ同様の意見書が今年3月に採択をされています。
四条などでこのデモに遭遇したことがありますが、怒りを覚えます。

 今年10月には、「京都府・京都市に有効なヘイトスピーチ対策の推進を求める会」から提案がされています。
その趣旨は、被害を受けた生徒たちへの支援・救済を強く求め、その後もヘイトスピーチが繰り返されていて、外国人や民族的マイノリティを排除しようとする動きを看過することはできない。多文化共生都市としての誇りをもって排外的な動きに対処を求めて、次のよう提案がされています。
 〇こどもたちの精神・身体のケアを充実するための公的な施策、〇民族教育に関する理念や施策をあらためて確立されること
 〇相談機関の設置と学校など教育の場における実態調査。〇京都市長が「ヘイトスピーチを許さない自治体宣言」を行うこと。〇市民との対話を重ねながら、人種差別を撤廃するための条例を制定することなどが提案されています。

 1978年に世界文化自由都市宣言を発している京都市の市長として、教育委員会時代から人権の大切さを訴えて来られた市長として、ヘイトスピーチをどう考えるのか、どう対処されるのか、お答えください。またこれらの提案について、どう考えられますか。お答えください。

 次に障害者の人権についてお尋ねします。去る2012年11月本会議で、総合支援教育やバリアフリーのまちづくりなど障害福祉に絞って質疑をして、共生のまちづくりを訴えてきました。今期も教育福祉委員会に所属して、この秋には、ほほえみ広場、白杖安全デーなどに参加してきました。

 京都市は「ほほえみプラン」を推進していますが、国連の「障害者の権利に関する条約」の締結に向けた国内法制度の整備の一環として、全ての国民が、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向け、「障害者差別解消法」が制定され、来年28年4月1日に施行されます。
 この法律は、差別を解消するための措置として、行政機関と事業者に「不当な差別的取り扱いの禁止」と「合理的配慮の提供」を義務付け、各行政機関には「対応要領」を定めること、また、事業者には、事業活動や採用等において、国が定める「対応指針」を守ることを、それぞれ求めています。
「社会的障壁」をいかに取り払うかが大切です。行政機関としての京都市の取り組みも必要ですが、事業者や市民に対する啓発など課題は大きい。

 現在、京都市障害者施策推進審議会において議論もされていますが、障害を理由とする差別の解消に向けて、法の趣旨を踏まえて、共生社会の実現に向けて市民も京都市も一体となって積極的な取り組みを求めます。

 4月からの施行に向けて、京都市として取組をどう進めるのか、市長の決意と推進のための計画についてお答えください。
 なお、平成26年5月市会で、「手話言語法」制定を求める意見書」を採択していますが、今般議員提案で手話言語条例を制定しようと準備が始まったところです。政令指定都市では2番目になりますが、全会派一致して制定に向けて努力しょうではありませんか。
 
 次に人権問題として犯罪被害者支援について述べます。
 先日、犯罪被害者週間ということで市役所玄関でパネル展も行われたところです。
 京都では、大谷實同志社総長らの尽力により、平成 10 年に「京都犯罪被害者支援センター」が設立、平成16年犯罪被害者等基本法制定を受けて、京都市では、23年の2月に犯罪被害者支援等条例を制定しました。
 この条例は、行政、市民、事業者、民間支援団体が協力して、社会全体で犯罪被害者の支援に取り組み、安心して暮らすことができる地域社会の実現を図っていくのが目的です
条例では、市民責務として、被害者等が置かれている状況及び支援の必要性についての理解を深め、名誉又は生活の平穏を害することのないよう十分に配慮するとともに、犯罪被害者等を地域社会で孤立させないよう努めなければならないものとされています。
 京都市の相談窓口として、「公益社団法人 京都犯罪被害者支援センター」が担い、「相談・連絡・調整」の一元化を図り、総合的に支援する仕組みになっています。また生活資金の給付等の日常生活への支援、一時的な住居の提供、精神的被害からの回復に向けた心のケアの充実、さらに観光旅行者などへの支援も条例に書かれています。
 そこでお尋ねします。条例制定以後、京都市としてどう取り組んできたのか、お答えください。被害にあわれた方を温かく支える地域社会にしなければなりません。時には過剰なマスコミ報道も見受けられますが、人権問題としての、市民への啓発なども必要です。、今後の課題についてどう対処されるのか、お聞かせください。

 ところで、養護施設の施設長が女児に対する児童福祉法違反で逮捕されました。施設長の行為は断罪されるものです。
 この事案について、9月市会の決算特別委員会の総括質疑や教育福祉委員会で児童相談所から、当事者とのやり取りの資料が示されて、質疑がされました。
 資料の流出は由々しき問題あり、相談者の個人情報の守秘義務がまずは第一義に考えるべきなのに、公益通報の正当性を主張して、質疑をされたのは、誠に遺憾なことだと断じざるを得ません。
 また、当施設の運営について特別監査結果報告書が出されていますが、施設に対する指導や支援等、当局には引き続き取組を求めるものです。
 それぞれ、指摘ないし要望しておきます。

以上です。」



12月1日(火)

 今日からもう12月。師走です。1年は早い!
10時から、この市会で補正予算など上程されていた議案を委員会付託をすることを決める本会議。その後、予算特別委員会の正副委員長などを決める。

     <手話条例の制定に向けて>

  終了後、京都市聴覚障害者協会からの要望を踏まえ,この間、教育福祉委員会の西村委員長が座長で自民、公明の代表の議員と民主のぼくとで協議を重ねてきた手話への理解と普及の促進に関する啓発等を目的とする「京都市手話言語条例(仮称)」の制定について,共産、京都、維新の代表を加えて全会派の代表による第1回目の協議が行われました。プロジェクトチームとして今後、素案を元に各会派で協議をして、2016年来春の2月市会での議員提案による制定を目指し,条例案を検討していくことなどを確認。
 
     <予算要望を提出>

 午後は、この間、民主・都みらい京都市会議員団として作成してきた2016年度の予算編成に対する予算要望書を門川市長に提出。
 市長応接室に市長と3人の副市長、行財政局長らが同席。作成に担当の山岸議員が説明。2月には市長選挙もあることから、議員団として作成した「私たちが目指す京都市像」を示しながら、重点18項目、要望82項目、合計100項目。重点項目の中には「ゲストハウス等運営に対してのルール作りと条例化」も新たな重点項目に。
30分ほど懇談。
 
 その後、西陣病院に親父を見舞いに行く。病院の近くで火災。消防車が泊まり臭いが漂っている。親父は病室で酸素マスクをつけてだいぶ苦しそう。この冬を越せるか、どうか、覚悟を決める。
 
 事務所に戻ってからは明日の本会議での質問の最終チェック。持ち時間22分。1ページ300字で大きな活字にした原稿を読む作業。メモだけでノー原稿でやりたいのはやまやまだけどね。

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