奇跡への絆

図師ひろき

放水!始め!!

2009年01月09日 14時56分42秒 | Weblog


 午前5時半。消防機庫集合。

 暗闇の中、消防車のヘッドライトの灯りを頼りに、大会前最後の練習をしました。

 まだ動作に機敏さが足りず、足並みが乱れる場面がいくつかありました・・・

 不安を抱えたまま大会会場に向かいました。

 開会式。吐く息は白く、寒風が容赦なく団員の横っ面を吹き抜けていきます。

 11部あるうち、我々第9部の出番は2番目でした。

 私の隣りでまだ若い部長が心細げに

 「緊張してきました・・・」

 「大丈夫。みんなを信じて、でっけー声で号令かけてくりぃ!」

 背中をポンと1つ。

 点検長が所定の位置に立たれ、いよいよ訓練開始。

 頭の先から指の先まで力みに力み、手をあげる角度、一歩一歩の歩幅、視線の置き所そして全体の統制。審査対象となる動作すべてに最新の注意と最高の集中力を持って、訓練は進みました。

 所要時間は10分あまりです。

 たかが10分。されど10分。

 特に部長は、号令の一つ一つが結果に直結するというプレッシャーと闘いながら、声を張り上げます。

 「そのまま右向け、右!目標、ポンプの位置。駆け足、進め!」

 最後の部長の号令が発せられ、我々が右足を踏み出したところで、訓練終了。

 会場からは温かい拍手をいただきました。

 私は確信を持って

 「本番が今までで一番いかった!いかった!!」

 部長や後輩団員を労いました。

 
 上位3位まで発表される表彰式で、第9部は!呼ばれませんでしたが、団員の心が一つになることを体験できた、素晴らしい出初め式でした。

 式の中で撥水訓練もありました。 


                         

             

 放たれた水は、消防団員の志の如く、高く高く空に突き上げられました。


 そしてこの度、団員や家族の支えのおかげで、団員歴15年を数えることができました。

               

 表彰状を手渡され、体の続く限り、住民の生命と財産を守る使命を全うしようと、凛とした気持ちになりました。