県議になるまで勤めていた病院のデイケアのメンバーさんとスタッフの方が、私の家の近くにある川原自然公園にキャンプに来てくれました。
私が合流した時には、すでに缶ビールが数本転がっていて、かなり上機嫌な皆さんでした。
私も負けじと、バーベキューに加わり、美味しい時間を過ごさせていただきました。
20年前、私は東北福祉大学の社会教育学科で、養護学校(現在の特別支援学校)の教諭になるため一生懸命勉強していました。
その時、私の人生の岐路に立ち会っていただき、私の背中を押してくれたのが、写真の端っこで微笑んでいる方です。
大学時代私は、夏休みなどの長期休暇には必ず帰省してあらゆる福祉関係施設で実習をさせていただきました。
その時、たまたま私の叔母が勤める病院で実習させていただいた時、運命と出会いました。
それはソーシャルワーカーという仕事であり、写真の方との出会いでした。
病院実習は初めてということもあり、知識も技術も乏しい私はとにかく患者さんの近くで時間を過ごしました。
昼休み時間も患者さんの部屋に行き、患者さんのベットに座り込んで話し、時には昼寝をさせてもらっていました。
そして、実習最終日に私の指導者であった写真の方が食事に誘ってくださいました。
その時に恐る恐る
「私はソーシャルワーカーにむいていますかねえ?」
と聞いて見ると、あっさり
「むいてると思うよ。」
あまりにも簡単に返事が返ってきたので、はじめはポケーッとしてしまいましたが、じわじわと
“今はなんにもできない俺でも、患者さんの役に立てるかもしれない”
と妙な自身を抱くようになりました。
大学に帰り、医療ソーシャルワーカーになるための勉強を必死にして、3年に進級する時に思い切って医療ソーシャルワーカーの専門知識と技術を習得するため、社会教育学科から社会福祉学科へ転学科試験を受け、そして合格しました。
養護学校教諭になることから医療ソーシャルワーカーになる決意をしたのです。
あの時レストランで、ポンと背中を押していただいた、あの言葉とその時の情景を今でもくっきり覚えています。
今の私があるのは、あの時の一言のお陰です。
ありがとうございます。
これからも何度となく人生の岐路に立つと思いますが、独走するのではなく、周りの方の声に耳を傾けながら、悔いのない決断をしていきます。