ヒカラビ一家の花日記

山の上に住む花農家から 魚沼発のあれこれを

ようやく

2008年07月12日 | 発信
バイオマス利活用施設(有機センター)の工事が本格的に始まった。
今年のうちに箱まで作る計画だそうだがほんとに出来るのか心配させるほどのスローペースだ。
取り付け道路の工事も、丁張が出ただけでまだ始まっていない。

魚沼丘陵の火山灰土は燐酸吸収係数が高い。
つまり、燐酸分はしっかり吸着して離さない。
しかし、窒素やカリは流亡が激しい。
堆肥を入れることによって、堆肥の中の腐植により土中のCEC(陽イオン交換容量)が高まり窒素イオンなどと結びついて流亡を防ぐ。

つまり肥持ちのいい土になるわけだ。
肥持ちの良い土になれば河川への流亡が押さえられ川の水もきれいになる。

しかも、堆肥中には化学肥料では補いきれないホウ素、モリブデンなど作物の生育に不可欠な微量要素が含まれている。

肥料が大幅に値上げされることになった今、堆肥を投入することによって大幅な減肥料を実現しないと農家の経営はピンチになるのだ。

堆肥のもうひとつの効能は保水力だ。
完熟堆肥とは、これ以上発酵しないところまで発酵させた粗大有機物だ。
粒子の細かな土よりも多くの水分を蓄える。
しかも余分な水分は吸着し水はけをよくする。
たくさんの水分を蓄え、継続的に植物の根に供給する。

途切れることなく水分供給を受けた植物は導管が一定の太さに揃い、水揚げのよい植物体となる。
水揚げの良い花は日持ちも良いはずだ。

堆肥の効能は大雑把なものではなく、十分に理論付けできるものなのだ。

計画では年間4000tの堆肥が供給できるそうな。
毎年栽培されるほりのうちの花畑は約130ha。
しっかり撒くと、相当量が必要となる。
予算の都合や原材料の不足で供給量が減らないことを祈ろう。
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ココサ

2008年07月12日 | 発信
去年、品種展示で花に惚れてしまって買ったココサ。
親父ギャグには重宝な品種名だ。

「顔にほれ込んで選ぶとろくなことが無い」 が、常識なのだが。

とても作りやすい。ボリュームが出る。葉色もいい。
荷作りもしやすい。
言う事なしの品種なのだ。

欠点を言えば、擦り傷に弱い。
冷蔵に敏感。枝折れしやすい、、、

そろいの良いのは利点なのか?欠点なのか?

惚れ込んだ花を見ないうちに2日間でおおかたの採花が終わってしまった。

つぼみで出荷するゆり農家は、  ちょっとむなしい。
コメント (4)
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