現在、夢中で読んでいる本は
夢枕獏著 『沙門空海 唐の国にて鬼と宴す』(しゃもんくうかい とうのくににておにとうたげす)。
若き日の弘法大師・空海が、遣唐使一行とともに、長安へ渡ったのが804年。
20年をかけて仏教を学ぶ予定が、2年で帰国することになりますが、長安を舞台にかかれた小説です。
この間、空海はサンスクリット語も学んでいます。
サンスクリット語といえば、
この「そうなんだブログ」のうち、サンスクリット語を扱ったものは、検索数が多いのです。
試しに、「ナウマクサンマンダ」や「オンコロコロセンダリマトウギソワカ」と検索してみてください。
「そうなんだブログ」が上位に出てきます。
きっと、興味のある方が多いのでしょう。
空海が広めた「密教」は現在でも、お経は中国語ですが、真言(マントラ)はサンスクリット語のままで唱えられます。
真言(マントラ)というのは、
”ひみつのアッコチャン” の 「テクマクマヤコン」
”ハリポッター” の 「ウィンガーディアム レビオーサ」
のような、呪文のことです。
「ナウマクサンマンダ」 が、悪いものを粉砕する呪文で
「オンコロコロ」は、痛みを和らげる呪文と、捉えればわかりやすいかと思います。
さて、
もっとも多くの人に親しまれている「お経」といえば、漢字で書かれている「般若心経」(はんにゃしんぎょう)です。
正式には 「仏説魔訶般若波羅蜜多心経」(ぶっせまかはんにゃはらみったしんぎょう)と言います。
漢字の見た目が、オドロオドロし過ぎます。
ところが、広辞苑を引きながら調べてみたら、全然オドロオドロしくないのです。
そもそも、 『般若』の漢字で、鬼のお面を思い浮かべるのが間違いでした。
「般若」(はんにゃ)・・・知恵
もう一つ怖そうな漢字が 「魔訶」(まか)。
これは、 「摩訶不思議」(まかふしぎ)の「魔訶」の使い方でお馴染みの漢字で
「魔訶」・・・すぐれたさま・大きいさま・多いさま
「魔訶般若」 で、すぐれた知恵になります。
「仏説」(ぶっせ)は、読んで字のごとく 「仏が説く」でしょう。
「仏説魔訶般若」で、「仏が説く優れた知恵」になり、全然オドロオドロしくありません。
「波羅蜜多」(はらみった)・・・宗教理想を実現するための実践修行。
「心経」(しんぎょう)・・・経典
「仏説・魔訶般若・波羅蜜多・心経」(ぶっせまかはんにゃはらみったしんぎょう)は、
現代日本語に訳すと
「仏が説いた、素晴らしい知恵の実践修行、経典」 になりました。
この空海の小説の影響で、仏教について勉強したくなっています。
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