
絵のタイトルは、「雪景色」です。
夜半から降り始めた雪が60cmも積もった年がありました。
篠竹を地面まで曲げた。
弱い竹は折れ、しなやかなものだけが翌日天を付いた。
辛い時ばかりではありません。
気持ちを落ち着けて頑張りましょう。
今日のタイトルは、「捌いてなんぼ」です。
空き家の小屋が倒れた。
悪いことに量水器(水道メーター)の上に倒れてしまった。
使用料がゼロとはおかしいと、検針員を使っている会社の地区担当者が来た。
水道使用者として登録されている人は施設に入っている。
空き家の持ち主は、都会に住んでいる。
私が、持ち主の個人データを教える訳にはいかない。
私が小屋を片づけて量水器が見えるようにすると話した。
担当者は、満面の笑みで報告書を作成するという。
彼の仕事は、報告書を作ることらしく、私が何とかすると報告すればよい。
私の名前を入れることを固く断った。
空き家の持ち主が、「草を刈って」と私に電話をかけてくるのと似ている話である。
近所の人も空き家から草が伸びて、自分の家に侵入してきたら、私に草を刈ってと頼む。
なにか違うんだよな。
妻は、苗を育て畑で作物ができるのを喜ぶ。
できた野菜を捌かなければならない。
二人には余る野菜を毎日の献立に組み込まなければならない。
カフェのお客様に配り、都会の捌ける友人に送る。
スーパーで毎日陳列するように都合よく育ってはくれない。
小学生が景観学習でカフェを訪ねてきた。
予定では、5人ずつ5班に分かれてくるはずだった。
カフェの景観づくりに一役買ってと、90cmx25cmの杉板と水性ペイントを用意していた。
雨が降っては、日照りが強くてはと、5.4mx3.8mのブルーシートでテントを前日に張った。
ジュースと塩飴も用意した。
当初の計画どおりにいかず、25人の小学生と見守りの大人15人が一時に来た。
杉板を見て、何ですかの質問に始まり、小学生は喜んで絵を描き始めた。
大人たちは、時間がないとせかした。
「捌いてなんぼ」です。
空き家はいずれは倒壊する。
野菜を作るのは楽しいが、出来すぎた時にどうする。
小学生が地域を訪ね、景観を発見する計画も素晴らしい。
判ってはいるけど、満足にできないことばかりです。
仕事を捌くのは義務感もあり誰もができることです。
気持ちの整理をつけるとか、思いやりもどこまでとか考えると行き詰まる。
ビジネスも一緒でした。
つぎはぎのような仕事が通常で、予期せぬ事態に振り回されました。
部分最適ではなく全体最適を目指そう。
営業の時からエンディングストーリー(計画から引き渡し後のメンテナンスまで)を描いて商売をしよう。
今でもあたふたと生きていますが、当事者だけが学べると気づいています。
2021年6月18日
<<あとがき>>
地域にきて、いろんなことを学んでいます。
5年前の体力ではない。
知識も追いつかない。
ただただ、今の自分にできることはなにかと問い続けています。
(筆者)