恩師の奥様からいただいた寒あやめです。
老齢の恩師に、見透かされていると怖くなりました。
もういない。
今日のテーマは、「引っかかるもの」です。
一方は良くても、他方は芳しくない。
そんな時、心にささくれのように引っかかるものがあります。
私は60歳で再婚しました。
どちらの家族からも反対でした。
私は、新妻を自分の家に迎えることができませんでした。
未だ、終の棲家は決まっていません。
息子や娘が苦しんでいます。
何をやっても、苦しいと思う年頃です。
自分にはこれしかないとあきらめるように精進を始める。
もう少しかかるのでしょう。
近くにいたら、一緒に住んでいたら助けてあげることもできるでしょう。
私には、時間があります。
忙しいけど、ゆとりがあります。
笑顔で、大丈夫だよと言ってあげられます。
背中を見せることだって、できるのです。
でも、もう帰ることはできません。
墓地の小堂で、「あんたには、まだやることがあるだろう」と諭されました。
心にぽっかりと開いた穴を埋めることができません。
この穴は何だろうと書いています。
墓地の小堂に行って、もう一度話を聞きたい。
これで良いのかな。
私にしかできないことがあります。
重い荷物を背負っています。
自ら背負いこんだものの重みに耐えかねています。
サマンサのように、鼻をぴくぴくさせて解決することもできません。
長い時間をかけて、荷物を一つずつ降ろしていくのでしょう。
あきらめるように、崩れていく荷物を見ることになるかもしれません。
その荷物こそ、生きている証です。
私は逃げないと決めた。
あんたは馬鹿か、鈍いのか。
暗に断るための無理難題に、正面からぶつかっていたころの話です。
ある社長さんに、3年後に言われました。
その方ももういない。
もう少し、無理難題に付き合ってもよかったんだけどな。
俺は、どうするのか。
第三者の目になって、見届けたい。
白髪鷲 氷雨の先の 獲物追う
2019年3月8日
<投稿後>
石川さゆりさんが、震災後の東北を訪ね、歌で励ます番組を見ました。
91歳の歌がうまいおばあさんが語った。
20歳の時、隣の島に嫁に来た。
その晩、大人に言われたことを話していた。
「納戸に行って寝ていろ」と。
さゆりさんも笑った。