よう、来んしゃった。
と旅人をねぎらうかのようなたたずまいです。
熊の磨崖仏のふもとの寺にあった石塔です。
障子越しに見える冬景色は、今日も変わりません。
春には、萌えるように芽吹いた大地。
秋には、全山燃えるがごとく散っていきました。
家庭で出た生ごみは、地中に埋めます。
スコップで掘った土は、氷がきらきらと輝いています。
静かな朝です。
今日のタイトルは、「おふくろ」です。
以前にも書きましたが、書きにくいタイトルに挑戦です。
おふくろに怒られた記憶を拾い出そうとしました。
無いことに気づきました。
褒められた記憶も出てきませんでした。
顔はどうだったかと思い出そうとしました。
思い出されるのは、笑っている顔でした。
写真に写った照れる顔でした。
まだ、若い時の顔でした。
私と同じような年代の顔も思い出しました。
その顔は、伏せることにしました。
おふくろになんと語りかけよう。
お前は正直に生きたか。
皆を明るくして、皆のためになっているか。
その問いかけに、ちゃんと答えることができるでしょうか。
きっとそんな野暮なことは聞かないでしょう。
笑顔で、「元気にやっているか」の一言でしょう。
私も、そんなおふくろのような人間になりたい。
ひとひらの 花びらのよに 生きたよね
2017年1月2日