高木晴光の 『田舎と都市との ・ 日々こうかい記』

「新田舎づくり」を個人ミッションとし、田舎と都市とを行き来する人生・仕事のこうかい(公開・後悔・航海)日記

北海道アウトドアガイド資格制度のゆくえ 3

2009-07-04 00:10:59 | 主義・主張
北海道アウトドアガイド資格の矛盾は、ガイド本人の資質向上が目的ではあるのですが、「ガイド」という仕事が旅行業法との絡みという仕組みの中でのサービス業の質的向上、観光振興という面だけでとらえられてしまう危険性があるのです。

登山ツアーが全盛か・・やや下降局面に入っていますが、旅行業界では、登山ツアーを実施する団体が旅行業法を順守した免許を持ってないことを指摘しています。エコツアーも同様です。はたまた、子どもの体験キャンプでも同じです。私達は過去、面と向かって業界から何度も「このことを指摘されました」 そして、告発されそうになったこともあります。 
 そもそも、私達のプログラム、ガイド業は旅行や観光の側面も、そらゃあ確かにありますが、観光に関わる法律でカバーできるものなのか、そうじゃあないだろうという、思いが根底にあります。

また、小さな地域への自然の旅や厳しい自然界へのアドベンチャーなプログラムは、そもそも多くのお客さんは来ませんし、また送客されても受け入れキャパシティも限られます。ですから、利益が低いので、旅行会社にとってツアーは組むメリットはあまりありません。ところが、地域が、個人ガイドが独自に旅程(宿泊、送迎、プログラム、日程)を組んで不特定多数の人に募集をすると、法的には旅行業法違反なのです。

車に乗せて送迎する時、お金を取ると今度は運送業違反です。いったいどうやって公共交通機関がない、あるいは日に何本しかない公共交通だけの地域でお客様を移動させて案内せよというでしょうか? タクシー使って20Kmも走ったらかなり高い値段になりますしね。バスを手配すればこれまた高い。 10人くらいを案内するときにコストが高くなってしまうのです。

ガイド業が旅行業の枠組み、観光振興・経済だけで議論されてしまうと、そこにこの資格制度の矛盾が表出してしまうのです。

だからですね・・、「北海道アウトドアガイド資格」って、いろいろなアウトガイド業を大きく括ってしまったことに、この制度破たんの根本的原因が潜んでいるんだと思うんですね。

私自身は、自然案内人とか、インタプリター(地域や自然のことを安全に配慮しながら楽しく学べるお手伝い業)と呼んでもらった方が、しっくりゆくのですが、この制度では、私も「ガイド」なんですね・・・。

それよりも、黒松内のような小さな地域・田舎に住む私達地域人が、地域発信型で、黒松内やこの周辺の田舎旅を企画して自分で広報・募集してもいいように、規制緩和して欲しいです。 これこそ、北海道特区にしてくださいよ!!  私のガイド性はそういうアイデンティティなんですから。
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