◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

敬語の難しさって?

2009-02-01 09:44:26 | 電子書籍(でじたる書房)
                       電子書籍だよん
 私は「○○をやられる」が尊敬表現であるとは思っていません。だれが何と言おうと認めませんよぉ。『ちゃんとしゃべれ!』で整理したように敬語の基本はとても簡単ですが、敬語にふさわしい言葉、敬語にならない言葉、それぞれの敬語の形に合う言葉、合わない言葉があるのです。それを選ぶセンスはやはり時間をかけて磨かなければならず、難しいのはそこなのです。
 必要な言葉を知っている、合うか合わないか区別できる、衣装選びにたとえれば服や小物類とそれをコーディネートするセンスですから、パーティーならこう、仕事ならこう、遊びならこう、そういう基本を知らないのは問題外、基本を知らなければセンスを磨こうにも磨きようがありません。世の中でいわれる「敬語は難しい」というのと私の言う「難しい」とは、ポイントがちょっと違います。敬語の分類だの形だの、そんなものは難しくも何ともありません。決まりきったことですから、分かりやすく整理して書いてあるものを読めばいい、それだけのことです(⌒・⌒)v。
 最初に敬語の基本をきちんと整理してしまわないと後が大変なのですよね。昔は、家庭で、あるいは学校で、しつけの一環として敬語教育も自然に行われていたのでしょうか、古い映画を見ると家でも敬語ですね。私は簡単な謙譲表現を習っただけですから、「お父様は承知してらしたのね」みたいなセリフには正直いってびっくりです。学校で敬語を習ったという記憶はかすかにありますが、ふだん使わないからすぐに忘れました(^^;)エヘヘ。
 その割にこのブログで敬語について語っているじゃないかって? 何のことはない、一生懸命自分で調べて考えて『ちゃんとしゃべれ!』の中で整理したからこそ、あれは正しい、あれは間違っている、そういう判断ができるようになったのです。「判断ができる」ですよ、「すらすら話せる」とは、まだ言えません。10年近くほとんど他人と会話しない生活で、話を聞くだけでしたからね。いや、今思えば、それがかえってよかったのかも。正誤を考える暇もなく敬語っぽいしゃべり方でごまかす、それがすっかり脳にしみ込んでしまう、そういった事態は避けられたのですから。
 今は他人と会話する機会が増え、なるべく敬語らしい敬語で会話するように意識していますが、幸い、敬語の形はもう分かっていますから、その点は楽です。あとは実践あるのみ! じっくり考えて文章を書くのとは違い、会話では瞬間的に言葉を選んで組み立てないといけませんから、正しい形ぐらいは知っておきたいですよね。基本を知らなければ要らぬ苦労をします。
 でもね、敬語を話すのに最も必要なのは何か・・・、当たり前ですが、やはり敬意です。そして、だらっとしていたら敬語は出てこないわけで、気持ちがしゃんとしていないといけないのですよ。世の中には、気持ちはしゃんとしているのに、正しい敬語の形を知らないがためにみっともない言葉遣いになっている人が大勢います。これは何とも残念至極。日本人なんだから今更・・・なんて思わないで基本を勉強しましょう。あ、そうだ、放送で正しい敬語を聞けることは少ないですから、お手本にしてはだめですよ。

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