◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「さぞや・・・ているのかと」って?

2022-02-06 10:45:53 | 言葉についてあれこれ
                                  買ってきた

 「さぞや同店にはキ△タ◇ファンが大挙して訪れているのかと思いきや、実情は異なるようだ」(2017/11/10 17:59 アサ芸プラス)って、なぁんかおかしい( ̄" ̄)。「さぞ」は自分がその立場に立ったような感じになって使う言葉で、「さぞや」は、「それはさぞや楽しいでしょうね」など、「さぞ」の感動した言い方です。
 記事の続きは「人出は正直なところスッカスカ」ということで、ライターも期待していたわけではなさそう。なのに「さぞや」は変だし、期待していないどころか、むしろ“案の定、スッカスカ”という気持ちだから「…ているのかと」と書いちゃった!? 「さぞや…ているのかと」は日本語として成立していません。
 もしも期待していたのなら「さぞや同店にはキ△タ◇ファンが大挙して訪れているだろう、と思いきや」です。ちなみに、「さぞかし」は「さぞ」を強めて言う言葉で「きっと…に違いない」ですから、「さぞかし同店にはキ△タ◇ファンが大挙して訪れているだろうと思いきや」ですよ、どちらかというと、こっちでしょ!?
 「摘み取るべきか摘み取らないべきか」と言ったのは三上真史ですが、今はアナウンサーでも「辞めるべきか辞めないべきか」などと言いますね ┐( ̄д ̄)г。「見ざる、言わざる、聞かざる」はご存じだと思いますが、「~ざる」があるじゃないですか、「摘み取るべきか摘み取らざるべきか」と言えば?
 「~ざるべきか」なんて言いにくい? だったら「摘み取るべきか摘み取らずにおくべきか」とか、「摘み取るべきか、そのままにしておくべきか」とか、平たく言えばいいのではないでしょうか。あるいは「摘み取るべきか否か(いなか)」とかね、これならスマートで言いやすいでしょう!?
 「相棒season9」#6「暴発」(脚本 櫻井武晴)で「俺だって、いつばれるんじゃないかって」と言った後藤幸一(大柴隼人)。マトリの潜入捜査官である鎌田健作は、密売組織の組員に怪しまれて監視され、組員だけどマトリの協力者である後藤幸一が鎌田に「逃げよう、俺だって、いつばれるんじゃないかって」と言ったわけです。
 これは「逃げよう、俺だっていつばれるかと」ですよ。「ばれるんじゃないかって」と続けるなら「いつかばれるんじゃないかって」でしょ。あ、そうだ、「いつばれるんじゃないかって」は堺雅人や伊武雅刀もドラマの中で言ったことがありますね ┐( ̄д ̄)г。
 「相棒season9」#10「聖戦」(脚本 古沢良太)で「本当はびくびくしてるんでしょ、いつ警察に捕まるんじゃないかって」と言った折原夏実(白石美帆)。台本にそう書いてあったらそんなものだと思うのか? 「いつ警察に捕まるかって」もしくは「いつか警察に捕まるんじゃないかって」でしょ!
 「いつ崩れるかもしれないという…」と言ったのは風間俊介( ̄д ̄)! 上の4人は“ドラマのセリフ”ですが、この人のは“自分の言葉”ですから、自身の日本語がおかしいということです。「いつ崩れるかという…」でしょ!
 「雪解けかのように溶けていきました」と言ったタレント( ̄д ̄)! マグロを食べて言った感想です。アナウンサーでもこういう言い方をしますが、「雪が解けるかのように…」もしくは「まるで雪解けのように…」ですよ!
 「日曜報道 THE PRIME」(2021/8/15)で梅津弥英子アナが「台湾がいかに重要なのかどうかということが」と言いました( ̄д ̄)! 「とくダネ!」に出演していた時期がありますから、変な日本語のスーパースプレッダーである小倉智昭の影響を受けたのでしょうか。アナウンサーなのに、そのおかしさになぜ気づかない?
 「台湾がいかに重要かということが」でしょ、「どれだけ重要か(すごく重要だ)」ではないのですか? なのに、「~かどうか」なんて言ったら「重要か、重要でないのか」という意味になりますよ。「重要かどうか」と言いたいのなら「いかに」は余計で「台湾が重要なのかどうかということが」ですが、どっち?
 「池上彰のニュースそうだったのか!!」(2021/9/11)で「抗体がどれくらいできているかどうかを見る」と言った池上彰( ̄д ̄)! できていることが前提なら「抗体がどれくらいできているかを見る」で、できていない場合もあるなら「抗体ができているかどうかを見る」です。「どれくらい…かどうか」なんてありえません。
 さて、余談ですが、アニメ「プラネテス」についてちょっと書きます。
 「アニメ『プラネテス』がトレンドに 元JAXA職員が『宇宙を甘く見てる』」という見出しを見て、思うところがあったので記事(2022/1/26 17:50 デイリースポーツ)を読んでみました。主人公は新入社員の田名部愛(タナベ)で、2075年の宇宙を舞台にデブリ回収業者の姿を描いています。
 1月9日放送の(1)を見て、随分おっちょこちょいの主人公だけど、その割に自己主張が激し過ぎると感じました。(2)でも、とにかくうるさくて、いらいら。何も分かっていない新人なのに、EVA(船外活動)の最中だろうと何だろうと自分勝手に突発的に動くので非常に危険! 背筋が寒くなるほどです。
 (3)では、船外活動中なのに、タナベがまさに狂犬のようにギャンギャン吠えまくり、我慢の限界を超え、見るのをやめました。元JAXA職員のツイートは「主人公であろう新人、もし私のところに配属されたら速攻で不適格者としてクビだ。宇宙、特にEVAを甘く見すぎている」というもので、同感です。
 原作者の反応は「フィクション(中略)未来が舞台のボクの空想(中略)何かポジティブな気持ちを呼び起こすことができましたなら…」ということですが、“アニメ「プラネテス」”について言えば、タナベが爆弾のようであまりにも恐ろしく、ポジティブな気持ちなんてとてもとても、無理( ̄- ̄)。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「突飛もない」って? | トップ | 「起きるころには昼すぎだ」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

言葉についてあれこれ」カテゴリの最新記事