◆ちゃんとしゃべれ!治納由気(はるなゆき)◆

変な日本語、敬語もどき、崩れていく日本語、そして、正しい日本語とハムスター。

「右手を箸の右下に沿え」って?

2023-07-02 09:58:24 | 言葉についてあれこれ
                                  上の箸だけ動かす

 「一緒に食事をしていた友達が箸を持ち上げるときに、最初に左手で箸の真ん中をつまんで持ち上げ、次に右手を箸の右下に沿え、最後に左手を箸の左下に沿えるように持っていました。後から知ったんですが、これが正しい箸を持つ時の手順だという…」(2022/3/3 KOIGAKU)って、なんか違う( ̄_ ̄)。
 あ、ひょっとして、友達は左利き? 箸は左利きの人に合わせたセッティングになっていたのか? そうならそうと書き添えてよぉ <( ̄д ̄)>。そうなると、おかしいのは「沿え」「沿えるように」で、「次に右手を箸の右下に添え、最後に左手を箸の左下に添えるように」ですかね・・・。
 右利きということで書くなら「最初に右手で箸の右端から3分の1ほどのところをつまんで持ち上げ、次に、左手を箸の下側へ、真ん中より少し左の位置で箸を支え、右手を箸に沿わせて右端へ、そして下側へ、右端から3分の1ほどの位置で箸を持ちます。後で知ったのですが、これが箸を持つときの正しい手順だそう…」です(⌒・⌒)。
 「カサカサ…と虫の横切る音! 子どもの視線のすぐ先です…大声を出したらみんなに驚かれましたが、義父母は『いつものこと』と気に求めず」(2022/3/16 CoordiSnap)、夫の実家は不衛生で座布団に虫( °°)、という話ですから「気にも留めず」ですが、ライターなら誤字をもっと気にしないと!
 「話しかけずらいと言われたので、可愛いバンダナ巻いてみた」(2022/4/26 13:54 ねこちゃんホンポ)、これは「ねこちゃんホンポ大喜利」に一般の人が投稿した面白ネタですが、「つらい」だから「話しかけづらい」ですよ。こういうのって、なくならないんですねぇ ┐( ̄д ̄)г。
 「なかなか難しい正しい敬語の使い方。(中略)大事なことは相手に経緯が伝わることです」(2022/5/1 17:04 東洋経済オンライン)、「経緯」って、敬語の話は? 「大事なのは相手に敬意が伝わることです」でしょ。敬語なんて基本さえ理解していれば難しくないのに( ̄_ ̄)。
 「秋田犬の1年 超獣害対策を振り返る (福島)」という見出し(2022/5/30 18:48 YAHOO!ニュース KFB福島放送)って、誰が書いた? 「超獣害対策」って、すごいな、一体どんな対策なんだろうか、とか思いました? そんなものはないと思いますよ、やはり「鳥獣害対策」ですね。
 「戦後稀に見る凶悪な事件から、今日で丸3年が経つが(中略)自身の関わった多くの事件について(中略)なんか危機迫っているというか(中略)16年前くらいに住みはじめたみたい」(2022/7/18 11:12 文春オンライン)って( ̄д ̄)! 変換の結果を気にしていませんね。
 「戦後まれに見る凶悪な事件から今日で丸3年たつが(中略)自身のかかわった多くの事件について(中略)なんか鬼気迫るというか(中略)16年くらい前に住み始めたみたい」でしょ。「危機迫って」は、ひょっとして「ききせまる」という音だけ覚えていて「鬼気迫る」を知らないのかなぁ( ̄- ̄)。
 「木造アーチ橋が消失」は「大下容子ワイド!スクランブル」(2022/8/8)で見たテロップ。消失って、中国の話だから人海戦術で一夜にして撤去したとか? 一体何が起こったのか、興味津々で画面を見たら、燃えていました。あぁっ、ついに焼け落ちました、「焼失」です。
 「現場に到着した警察官らは、机に突っ伏したまま動かない黄色のパーカーを着た女性の姿を発見し『心臓発作か、楽物の過剰摂取かもしれない』と店内に突入した」(2022/12/15 21:00 Techinsight)って(⌒O⌒)。らくぶつ、らく、過剰摂取といえば「薬物」ですが、草冠はどこへ?
 「田舎の山奥育ち京都大学ストレート入学主席卒業さん」(2022/12/16 BUZZmag)、「ギャルは主席…」(2022/12/23 CoordiSnap)、あのね、どこかの国のトップじゃないんだから「首席」でしょ。記事を書く直前にあの国に関するニュースでも見ていたのか?
 「夫の理解もなく、義父は料理にケチをつけ『嫁の怒りは最高頂』」(2022/12/23 CoordiSnap)ってエベレストか!? 「最高潮」でしょ。変換候補に「最高頂」はないのに、なぜ? 書いたのは“編集部の人”のようですが、いつも何かしら変な日本語が出てきてあきれます <( ̄д ̄)>。
 「『フーン、でも自頭はバカでしょう?』と見下す学歴マウント女…」(2023/1/5 CoordiSnap)って誰の頭? これは「地頭(じあたま)」ですよね。「地頭がいい」は、思考力・発想力・理解力などが優れているということらしいですが、高学歴でも地頭はバカ、そういう人もいますよね。
 「何とか嘘を突き通そうとするも…」(2023/1/7 liBae)、「嘘を吐く」ですが「つく」と読めますか? 「嘘」は常用漢字表外、「吐く(つく)」は常用漢字表外の音訓なので「うそをつく」です。「突き通す」って、必死な様子が目に浮かびますが、「何とかうそをつき通そうとするも…」です。
 「ロシア軍が原発から撤退 “赤い森”に塹壕を堀り…放射線で『病気の兆候』」という見出し(2022/4/1 15:50 YAHOO!ニュース テレ朝news)、誰が書いた? 記事は「塹壕(ざんごう)を掘ったという情報を確認」でしたが。「ほり」で出てきた「堀」に「り」を付け足しただけ?
 「65万円で一生を棒に振るであろう人が根堀り葉掘り故郷までインタビューされて」(2022/6/6 10:34 東スポWeb)、こうなると「ほり」あるある、ですね。でも、「葉掘り」と続いているのに「根堀り」って・・・、不思議でたまらないですねぇ( ̄ー ̄)ホリリ。
 「バリバラ 選▽意外と身近な『依存症』の世界を深堀り!今、注目の治療手段とは? 意外と身近な依存症を深堀り!」(2023/2/10)、テレビ番組表にこう書かれていたのですが、たまたまミスったというより、この人は「掘る」という字を知らないのではないか・・・?
 「“著者”から聞き取るなかで、深堀りするのは」(2023/3/27 17:30 SmartFLASH)、試しに「ふかほり」で変換したら「深堀」、これか!? そして、「り」を付け足した。何となく「り」が要るような気がしたから・・・とかね <( ̄д ̄)>。「ふかぼり」なら「深掘り」になりますよ。
 「ママ友『1000円借して』買い物に行くのに…毎回お金を持ってこないママ友!?」という見出し(2023/2/10 CoordiSnap)、誰が書いた? 漫画のセリフは「1000円だけ借りることって…」で、記事は「ママ友に1000円貸してと言われた」なのに。変換候補に「借して」はないのに、どうした?
 「クローズアップ現代」(2023/3/1)で、画面に出たグラフに「急性憎悪」という文字、そろそろ出ると思っていましたが ( ̄ー ̄)、「急性増悪」ですよ。「ぞうあく」と入力すれば「増悪」、「ぞうお」と入力すれば「憎悪」になるわけで、「ぞうあく」を知らなければ、まぁ、やっちゃいますね。
 少し後に桑子真帆アナが「心不全の患者さんがたどる経過を示すグラフの中で『急性ぞうあく』という文字の『ぞう』という字が間違っていました。正しくは『増える』という字です。失礼いたしました」と言ったのでよかったのですが、医療関係の言葉は特に注意してチェックしないとね。

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