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「定義することはできない」とは、凄い言い訳

2019-12-11 20:04:58 | 徒然

このところ、安倍政権の要ともいえる菅官房長官の発言が、話題になっている。
その一つが「閣議決定」された、いくつかの言葉や出来事だ。
最初は「こんなこと、閣議決定するような内容?」と、疑問に思う程度だったのだが、昨日の「反社会的勢力を定義することは困難である」と閣議決定した、というニュースにはさすがに「言い訳でも、詭弁でも常識の範囲を超える内容」だな~と驚いた。
BUZZ FEED JAPAN:「反社会的勢力」めぐる閣議決定、日本語学者も困惑

ご存じの方も多いこの問題の発端は「総理主催の桜を見る会」を私物化している、という指摘から始まっている。
毎年この「桜を見る会」の話題が出るたびに、「会いたい芸能人を呼んでいるだけの会」だと思った。
それが、地元支援者の「東京で桜を見る会」になっていたり、「反社会的勢力」と呼ばれている人たちを呼んでいたらしい。
「らしい」というのは、その根拠となる名簿が、シュレッダーで裁断されてしまい、バックアップデータは行政書類ではないので開示する必要はない」と菅官房長官が答弁をし、その後「データが破棄」されたということになっているからだ。

一昨年に起きた「モリカケ問題」に端を発して以来、安倍さんの「言い訳」は、「言い訳レベル」ではなくなってきている。
都合が悪くなれば「知らぬ存ぜぬ」で押し通すその姿勢は、逆に「追求している相手の言っていることが、事実なのだな」と、思わせるのには十分すぎるように感じているし、おそらく事実なのだろう。

過去の政治家で、これほど「日本語理解に問題がある政治家」は、いただろうか?
元々安倍さんには、言語センスというか言語理解に難がある、と感じることが多々あったが、これほど強引な手法で自分の都合の良い解釈を押し通すとは思っても見なかった。
ここまでくると、安倍さんの人身御供となっている菅官房長官が、可哀想になってくる。
東洋経済on-line:「桜を見る会」問題が象徴する安倍政権の体質「安倍一強」政権が政官界の倫理観を破壊する

強引な幕引きで、これらの問題を片付けようとしているのだと思うのだが、これまで国の見解として国語辞典にも記載されている「反社会的勢力」の意味を無いものとする、というのは倫理観云々の問題ではないと思う。
というのも「反社会的勢力」という言葉は、様々な商取引を含めた一般社会通念として既に理解され、定着している概念だからだ。
それを翻意にする政権というのは、有権者が任せられる政権ではないのでは?
安倍さんにその意識が無いとすれば(おそらく、無いと思われる)、日本語を学び直してから政治家になってほしい。