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日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

時代を創った、アズディン・アライアの訃報

2017-11-19 19:50:45 | 徒然

今朝、新聞チェックをしていたら、アズディン・アライアの訃報が掲載されていた。
朝日新聞:アズディン・アライアさん死去 ボディコン創始者の一人

「ボディコン」ということばを聞いて、バブルの頃を思い出す方も多いと思う。
バブル景気真っ盛りの頃、若い女性の多くは、体のラインに沿ったというよりも、体のラインを強調した服(=ボディコン)を着ていた。
もちろん、丈は「マイクロミニ」と呼ばれる、スカート丈が短いモノだ。
着ていただけではなく、その服を着て夜な夜なディスコへ出かけ、お立ち台に上がり扇子を振っていた・・・という、イメージを持っている方は、多いのではないだろうか?
実際には、そのようなファッションに身を包み、夜な夜なディスコへと繰り出せるような若い女性は、ごくごく一部だった。
ただ、ファッションについては体のラインを強調した服を着ていた。
当時は、好きとか嫌いではなく、そのような服があふれていたいたのだ。
そのファッションの中心にいたのが、アズディン・アライアだった。
もちろん、アズディン・アライアだけではなくティエリー・ミュグレーなども、同様のデザインで人気を博していた。
最も、ティエリー・ミュグレーの場合は、新しい素材などを積極的に取り入れていた為、宇宙的?な印象のほうが強かったような気がする。
アズディン・アライアが発表した「ボディーコンシャス(=ボディコン)」はそれほど、インパクトがありファッションにおける一時代を築くほどだったのだ。

このボディーコンシャスなファッションとは正反対のデザインである「スラウチ」で、人気を博したのがジョルジュ・アルマーニだった。
元々、メンズ出身のアルマーニが創り出すファッションは、テーラージャケットとパンツが基本で、ボディコンの代名詞である肩パッドが無いデザインだった。
肩パッドを入れないことで、なだらかな肩ラインにすることで、ボディコンとは違う女性らしさを表現していた。

アズディン・アライアを中心とした、ボディーコンシャスなデザインをするデザイナーは、体のラインを強調することで、女性らしさを表現し、アルマーニは強調をしないことで女性らしさを表現していたように思う。
対極的なデザインではあるが、「女性らしさの表現」をしていたことには、変わりない。

そう考えると、バブル真っ盛りの頃のファッションというのは、今のファストファッション中心とは違い、バラエティに富んでいたように思う。
今よりも、なんとなくファッションそのものが冒険的で、楽しかったような気がしている。

ボディコンという、一つの時代のファッションを創ったアズディン・アライアの訃報と、今年の夏高校生たちのダンスコンテストで、再注目されるようになったのは、偶然だったのだろうか?