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ハコものの建築費が知らぬ間に、値上がりする理由

2015-07-16 16:53:47 | Weblog

国民の多くの反対を押し切って、「安全保障関連法案」が衆議院を通過し、今国会で成立する見通しとなった。
これで、安倍さんは「オバマさんとの約束を果たした」と、安堵していることだろう。
しかし、ここにきて安倍さんの頭を悩ませる問題が発生した。
「新国立競技場建設費」の問題だ。

昨夜あたりから、「建設デザインの見直しを含め、建築費削減を検討したい」ということを、話始めていらっしゃるようだ。
そして、今日このデザインを強く推薦した建築家の安藤忠雄さんが、都内で記者会見をされた。
日刊スポーツ:安藤忠雄氏「我々、選んだ責任はある」会見(上)
       安藤忠雄氏「私ええーっと思いました」会見(下)

記者会見の詳細は、読んでいただくほうが良いと思うのだが、そのなかで気になったところがある。
それは、一般的な建築費の話をされているところだ。

「(例えば)私たちが3000万円で家を造るとすると、いや3700万円かかるというと、何とか3000万にならんかな、という話があって、調整して3200万円にする」

私は、家を建てたこともないし、今後も建てる予定はないので、実際にはどのような話を建築家と話して家を建てるのかは知らない。
ただ、安藤さんの様に著名な建築家は、一般個人住宅よりも公共性の高い建築物をデザイン・設計されることが多いはずだ。
ということは、最初から予算内に収めるデザイン・設計を考えるのではなく、予算を超えるデザイン・設計をして、そこからコストダウンを図る、ということが一般的だということのようだ。

よく公共事業などで造られた「ハコもの」が、当初予算よりも大幅に超えるということが、ままとしてある。
そのたびに不思議な気がしたのだが、この話を聞くと、最初から「予算内に収める」という気がない、ということだろう。
製造業に携わる方々からすれば、何ともうらやましいような話だと思う。
そして、今回の「新国立競技場」の建設費が膨大に膨れ上がったことは、「度が過ぎた」程度のことなのかもしれない。
極ふつうの生活者の感覚からは、信じられないが・・・。