日々是マーケティング

女性マーケターから見た日々の出来事

ドローン、15歳少年の一連の行動を調べてみると・・・

2015-05-23 22:29:31 | ビジネス

先日起きた長野県善光寺での大法要の最中に、小型無人ヘリコプター・ドローンが墜落した、という事件があった。
その後、ドローンを操作していた少年が、「自分が操作をしていました」と警察に出頭し注意を受けた、という事件があった。その後この少年は「ドローンを三社祭で飛ばす」と公表したために、威力業務妨害で逮捕された。

おそらく捜査の段階で、15歳の無職の少年が高額なドローンを購入し、様々な場所で飛ばすということに疑問を感じたのだと思う。その資金集めの方法が一部新聞に掲載されていた。
毎日新聞:「ドローン:15歳少年、動画配信で「囲い込み」獲得、さらに・・・」
毎日新聞だけではなく、他紙には「協力者が25万円提供」という内容の記事が掲載されていた。

「協力者が、25万円資金提供」という記事を読んだとき、正直驚いた。
ネット上ではつながっているかもしれないが、面識のない相手に25万円という高額な金額を提供する人がいた、ということに驚いたのだ。しかも相手は15歳という少年。
その後新聞の記事などをよく読むと、この15歳の少年が行った資金集めの方法が、今やNPO法人などが活動資金を集めるために行っている「クラウド・ファンディング」と呼ばれる方法に近いということに、ますます驚いたのだった。

ここ2,3年で注目をされるようになってきた「クラウド・ファンディング」。
youtubeやフェイスブックなどのSNSを活用して、自分の考えを広く理解してもらい、賛同する人たちから「ファンドを集める」という手法だが、実は「クラウド・ファンディング」で資金を集める、というのはなかなか難しい。
大きな理由は、SNSという情報があふれている中で、「自分をアピールする」ということが難しいからだ。
にも拘わらず、電子マネーなどを活用してこの15歳の少年は、やすやすと資金調達をすることに成功している。

出資者であるファンを獲得した方法は、決して褒められた内容ではないが、少なくともここ数年で話題になっている「YouTuber」と呼ばれる個人でyoutubeに投稿し、その動画で収入を得ている人たちと同じように、少年自身が「YouTbuer」になり、固定的なファンを作り、そこから「クラウド・ファンディング」に結びつける、という方法。
確かに、話題となりそうな動画をyoutubeにアップさせる、というのはいかがなものか?と思うのだが、「クラウド・ファンディング」にまで結びつける方法を15歳の少年がやっていた、ということに驚きを隠せないのだ。
ITの進化は、ビジネスのスタイルを大きく変えている。
「資金調達」にしても、以前では考えられなかった「クラウド・ファンディング」という方法によって、既存の金融機関に頼らずに資金を集めることができるようになってきた。
ただ「クラウド・ファンディング」そのものの認識があまり高くないため、まだまだ先の資金調達法だと思われてきた。
しかし、SNSなどに親しんでいる世代にとっては「クラウド・ファンディング」そのもののハードルは、案外低いのかもしれない。
だからこそ、ビジネスとしてこの15歳の少年の資金調達の方法は考える必要があると思う。