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安倍さんは、エズラ・ヴォーゲル先生の言葉を、どう考えるのかな?

2015-05-07 19:02:23 | 徒然

朝日新聞のWEBサイトに、「歴史『偏見なき清算を』米の日本研究者ら187人声明」という記事が掲載されている。

朝日新聞:歴史「偏見なき清算を」米の研究者ら187人声明

このような記事が、朝日新聞に掲載されると「ネットウヨ」と呼ばれる方たちからは「朝日は、慰安婦問題を云々」という発言をされるのかもしれないが、この記事で名前が挙がっている研究者はいわゆる「親日家」と呼ばれてもおかしくないような方たちばかりだ。
特にハーバード大学のエズラ・ヴォーゲル名誉教授は、ハーバード大学の「東アジア研究所」の所長を長い間されていた方で、40年近く前には「Japan as No.1」という本を書かれるほど「日本研究」の第一人者のような研究者だ。
そのような「親日家」と呼ばれるような「日本研究(経済だけではなく、社会や文化に関する日本研究)」をされている方々からのこのような声明は、真摯に受け止める必要があるのでは?と感じる。

そして「慰安婦」の問題に関しても、いろいろ騒ぎ立てる隣国の慰安婦に限っての発言ではなく、戦争によって犠牲となった「女性たちすべて」を対象にし、問題として取り上げている。
戦争によって、犠牲になるのは女性だけではないが、「戦争の愚かさの犠牲者」は常に戦いを指揮している国の政治家ではなく、発言力も力もない人たちである、という象徴として「慰安婦」を取り上げているのだと感じる。

安倍さんは、祖父・岸信介氏の意思を引き継ぎ、何とか「(武力的にも)強い国」を目指そうとしているように感じられるところがあるのだが、本当に「(武力的に)強い国」である必要があるのだろうか?
たとえば先日総理官邸に墜落した「ドローン」のような道具で、国の機能をストップさせるようなことが、今はできるのだ。
何も「戦場」を作り、多くの市民を武力によって命の危険にさらさせることなど、必要ないかもしれないのだ。
「ドローン墜落」の事件は、その意味で「安く、簡単に国の機能不全に陥れる方法」を示したように思う。
安倍さんが熱心に「集団的自衛権の行使」を認めさせ、「自衛隊派遣の範囲を拡大」することを目指しても、そのこと自体が時代遅れとなっている可能性もある。
もちろん今でも、武力行使による紛争や戦争はあとを絶たない。
だからこそ、今回の声明を出された日本研究者の方々は「日本のやるべきことは、安倍さんの考えているようなやり方でしょうか?」と、疑問を投げかけているのだと思う。