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なんとなく、嫌な雰囲気のロシア戦後70年記念式典

2015-05-10 22:46:47 | 徒然

ロシアが、「ドイツ戦勝70周年 記念式典」についてのニュースがあった。
朝日新聞:ロシア、戦勝70年式典 欧米と亀裂、出席迷った日本

この記事でも取り上げているが、ロシアと中国が急接近している。
そして、ロシアは欧州諸国と距離を置き始めている。
ロシアが欧州諸国と距離を置き始めた理由は、「ウクライナの内紛」に対する圧力に対して欧州諸国が強く非難したためだろう。
ただ「ウクライナの内紛」の件は、きっかけに過ぎないのでは?という気がしている。
というのも、プーチンさんの最近の発言を聞いていると「強いロシア」ということを言い始めているように感じるからだ。
もともと、プーチンさんはもともと「マッチョ」な印象のある方だが、それが政治にも反映してきているような気がする。

と同時に、中国もまた「強い中国」ということを強調している。
それは軍事力に限らず、経済なども含めてのことだが、世界全体が「マッチョ」な思考に移り始めているような気がするのだ。
ここでいう「マッチョな思考」というのは、「力技で相手をねじ伏せる」という思考のこと。
それは軍事力であったり、経済であったりするのだが「相手のことを考えず、有無も言わせず自分の力(権力)を知らしめるために、ねじ伏せよう」という考えや行動をすることだ。
それはこの「式典」の題となった「第二次世界大戦」前の頃と、似ているのでは?という気がするのだ。

戦勝国といわれる国々の中でも、欧米とロシア・中国とでは戦後の歩みがまったく違っていた。
敗戦国となったドイツと日本は、戦後目覚ましい経済成長を遂げ「西側諸国」の一員となり、敗戦国ではあるが、それなりの立ち位置のようなものを獲得してきた。
そして国際社会の中でも、それなりの発言力を持てるようになってきた70年だと思う。

その70年の間でロシアや中国は、経済という部分で後れを取った感がある。それが今ロシアや中国が「強い国」であることを強調理由なのかもしれない。ただ、「強い国」ということを強調すればするほど、諸外国とは緊張関係になり、それが国際社会の不安定要因になるのでは?という懸念を持ってしまうのだ。
実際「ウクライナ内紛」にしても、中国とその周辺諸国との国境問題にしても、要因の一つには「強い国」を強調することで起きた「緊張関係」なのではないだろうか。

ロシアにとっては「ナチスと日本の軍国主義に勝利した日」のお祝いなのかもしれないが、そのお祝いの式典に軍事パレードは必要だったのだろうか?
そのようなパレードをしてしまう発想に、嫌な雰囲気を感じてしまうのだ。