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都知事選と東京電力

2014-01-09 20:30:17 | アラカルト

今朝の朝日新聞の一面に、東京都知事選に細川護煕さんが小泉純一郎さんの支持を受け、出馬か?と言う記事が掲載されていた。
細川さんと小泉さんとは「脱原発」という点で、一致しているが他の点ではどうなのだろう?
とは言うものの、今回の都知事選は選挙をするコトになった猪瀬さんの問題からの反省を受けた候補者というよりも、「脱原発」が争点になりそうな勢いだ。

「脱原発」となれば、都知事選云々では無く今の内閣に対する東京都民の考えを示すことになる。
その意味で、都知事選の持つ意味は「福島第一原子力発電所」という、自分達の生活圏外から電力供給を受けていた東京都民が、自分達の生活のあり方も考える選挙なのかも知れない。
その選挙結果によっては、今の国進めている「原発再稼働への動き」や「原発輸出」に、何らかの影響を及ぼす可能性もあるかも知れない。

「かも知れない」というのは、いくら国に対して影響力があると考えられる都知事選であっても、一自治体の首長を選ぶ選挙という点では、他の地方自治体の首長選挙と変わりが無いからだ。
今の安倍さんの勢いなら「都知事選の結果に関係なく、今の原発再稼働への動きを止めるつもりは無い」と、言い放つ可能性のほうが高そうな気がする。

ところで、今日FMのニュースを聞いていたら「東京電力そのものが、とても厳しい状況にある」ということを改めて感じた。
そのニュースとは、オランダの公務員年金基金が保有している東京電力株を昨年の秋~少しずつ売り払い、現在は総て売り払ったと言う内容のもの。
ロイター:オランダ年金基金が東電株売却、原発事故処理懸念で

海外の年金基金が、日本のいわゆる「資産株」と呼ばれる企業の株式を所有していたことについては、別段驚くことではない。
これだけ経済のグローバル化が言われている時代なのだから、保有していて当然だろう。
むしろ、不況と言われながらもある程度安定した経済力を保持してきた日本の「資産株」なら、リスクは少ないと考えられていると思う。
むしろ売却理由のほうが、大問題だと思うのだ。

日本の株主では考え難いかも知れないが、オランダ年金基金側が「原発事故処理問題」について何度も説明を求めていたという。
それに対して、東京電力から回答がでないことが「企業として問題がある」と判断し、売却をしているのだ。
東京電力の主な収益源は、一般家庭や企業から徴収する「電気料金」。その収益から生まれる配当益の受け取り先は、国内だけではないと言うことだ。
その中の世界でも有力投資家としての一面をもっている、海外の年金基金から「(投資先)企業として問題がある」と、言われた様なものでその影響は、東京電力が思っている以上のもののような気がする。

いずれにしても東京電力にとって、都知事選の結果とオランダの年金基金が行った保有株の売却は、影響が大きい問題だと思う。